こんばんは! へるです。

2020シーズンが途中で終了した為、僕はいささか消化不良気味で、有り余る熱量を持て余す日々を過ごしています。

しかしその期間を利用してやっとゲームの方のソード・シールドをクリアできたので、今回の「ムゲンゾーン」はかなりテンションが上がるパックになりました。

Vスタートデッキの発売が控えていることもあり、新規参入プレイヤーも交えた新シーズンの大会に参加できるのを楽しみに待っています!

 

さて、今までいくつかデッキ構築の際に考えていることを書いてきましたが、そもそも始めたばかりのプレイヤーだと

・デッキを改造する時は何を何枚入れたらいいの?
・ポケモンの個性はなんとなく分かったけど、そこからどうすればいいの?

という状態になるでしょう。

 

そこで、今回は“僕がカードの採用枚数を決める時、考えていること”について解説していきます。

何の指標もないとデッキを組む時も迷ってしまいますよね。そんな時に今回の記事を役立てていただけると幸いです。

他の方のデッキリストを見比べてみても、同じような基準の採用枚数が多いと思います。

枚数という局所的な点でさえきちんと理由を持っていることが分かると、また違った角度からデッキ構築を楽しめますよ!

では行きましょう!

 

採用枚数を決める上での前提

サイド落ちを考慮しよう

ポケカには“サイドカード”というルールが存在します。

サイドは相手のポケモンを倒したり、特定のカードを使わない限り手札に加えられません。

もしポケモンを倒してサイドを取れたとしても、その頃にはゲームも中盤。既に使いたいタイミングが過ぎているかもしれないですし、確実に目当てのカードを加えられる保証もありませんよね。

それを防ぐ為、“重要なカードは実際に使う枚数+1枚を採用枚数とする”ことが多いです。

逆に“使えれば使いたいが、サイドに落ちても主な動きに支障がないカード”は余分に採用しなくてもいいですね。

 

使いたい時に使えない可能性がある


今の環境では手札をトラッシュする機会が多く、カードを使いたい時まで手札に持っておけない可能性があります。

・トラッシュを考慮して多めに採用するか
・トラッシュから再利用する効果のカードを採用するか
・そもそもトラッシュしないように構築するか

アプローチ次第でデッキリストの方向性が変わるので、慣れないうちは色々試してみましょう。

 

調整しながら枚数を突き詰めていこう

どのくらい手札に来るか、使える機会が多いかはデッキリストを眺めていても分かりません。

この辺りは実際にデッキを組んで対戦することで確かめるのが一番です。採用基準はあくまで目安として使いましょう。

調整しているうちにもっと入れたいカードが出てきて、今採用しているカードを泣く泣く減らさなければならないことはよくあります。

デッキ構築は残りの1〜2枚を決める辺りからが本当に面白くなってくるので、満足の行くまで調整しましょう。

 

4枚採用する理由

ゲーム中終始使うカード


デッキを動かす為の根幹となるサポート、そうでなくとも使わない方が珍しいほど高頻度で使うカードが該当します。

《ザシアンV》のように、アタッカーと序盤の動きの要を両立しているカードも採用枚数は多い方がいいですね。


また、非GX・Vポケモンのようにすぐ倒されてしまうせいで常時供給が必要なアタッカーは、4枚入れた方が安定して戦えます。

むしろサイド落ちやスムーズに攻撃できなかった時のことを考えて、再利用手段か別のアタッカーの採用も検討した方がいいでしょう。

 

なんとしても早い段階で使いたいカード


終盤ではあまり使う用途がないものの、序盤に必須で何なら複数枚欲しいというカードが該当します。

特に進化系デッキはポケモンを並べられないと満足に戦えないので、ボール系カードが序盤引けるかどうかはその後の展開に大きく影響します。


ちなみに僕は《ジラーチ》もこの理由で4枚入れることが多いです。

場に2枚までは出したいですし、対戦開始時にバトル場でスタートしてくれると試合運びがスムーズになります。

 

手札に複数あっても嬉しいカード


一度に何枚でも使える、もしくは別のリソースに変換できるような強力なカードが該当します。

《ジラーチ》を採用しているデッキでは《ポケモンいれかえ》や《回収ネット》が動きやすさだけでなく、リソースの確保にも繋がるので使いやすいですね。

3枚採用する理由

サイドを3枚取られるメインアタッカー


TAG TEAMやVMAXポケモンは2体倒されればサイドを取りきられてしまうので、実際に使う枚数も2枚で十分です。

しかし2枚だけだと1枚サイドに落ちた時に後続が続かない事態に陥りかねない為、1枚多めに採用すると安心できます。


ちなみにたねポケモンのTAG TEAMと違い、VMAXポケモンは進化ポケモンなのでもう少し考える必要があります。

VMAXポケモンは進化元のVポケモンが場に出ていないとそもそも進化できず、攻撃準備が整っていない状況になってしまいます。

ほとんどVMAXポケモンでしか戦わない!という場合は進化元を4枚採用して絶対場に出せるようにするといいでしょう。

逆に他のポケモンでもある程度戦える場合、進化元は3枚採用すれば十分足りると思います。

 

ゲーム中確実に2回使いたいカード


サポート権をドローサポート以外に割きたいデッキでは、代わりにこれ等のカードが主なドローエンジンとして採用されます。

その場合最低2回は使えるよう、サイド落ちを考慮して3枚採用することが多いです。

3枚採用することで、サイドに1枚落ちたとしても終盤にサイドから回収できて使える可能性もあります。


他にも、ゲームへの影響力が大きい《ボスの指令》は序盤に使いづらく、他のカードでトラッシュせざるを得ないケースも多いですね。

そうなると肝心な時に手札に無くて使えなかったり、一度しか使えずに勝ち筋が減ってしまうかもしれません。

こういうカードは確実に2回使えるように3枚採用するのがオススメです。

 

手札に複数はいらないが、早い段階で欲しいカード


採用枚数が4枚と3枚では初手に来る確率はそれほど変わらないものの、複数枚来る確率は大きく変わります。

なのでデッキの動きに関わる効果を持ちつつも、2枚目以降を持て余しがちになるカードはこの枚数入れると無駄がありません。

一度に複数枚使えないスタジアムはこの枠になることが多いですね。

 

2枚採用する理由

ゲーム中絶対に1枚は使いたいカード


使える状況はかなり限定されますが、使った時のリターンが非常に大きいカードが該当します。

逆に一度でも使えればいいカードもここに属します。前述した《ボスの指令》も一度で十分な勝ち筋が確保できるデッキなら、2枚採用でいいでしょう。


この2種類は3枚採用の時と違い、ボール系カードからアクセスできるドローサポートの補助としての採用ならこの枚数が多いです。

例えばサポートが使えない先行1ターン目でのリソース確保手段として、サイド落ちを考慮した上での採用といった感じ。

 

1枚採用する理由

使える状況、相手が限定的なカード


特定のデッキ相手に対するメタカードや、使える状況がかなり限定的なカードが該当します。

使いづらい分、デッキの弱点を補ったり、環境に多いデッキへの牽制として活躍させたいところですね。

ちなみにここに分類されるカードは、他のカードによってアクセスできるとより有効です。

・ボール系カードが多く採用されているデッキでのポケモン
・《ぼうけんのカバン》が採用されているデッキでのポケモンのどうぐ

など。

複数枚入れると使えなかった時に邪魔になるので、他のカードが間接的に役割を担えるようにしておくと、利便性と効力を両立しやすいですね。

 

プリズムスターカード


この種類のカードは例外で、ルール上同じ名前のプリズムスターはデッキに1枚だけしか入れられません。

その分強力な効果を持っているカードも多く、デッキのコンセプトにマッチしているなら採用を検討してもいいと思います。

採用するかしないかなので、他のカードよりは悩みが少ないかも。

 

ドローエンジンの採用枚数

いくら《博士の研究》が強力とはいえ、この4枚だけしか採用していないと初手で引ける可能性がかなり少ないので、他のドローサポートと合わせて最低でも8枚ほど採用したいです。

それに加えて


・間接的にアクセスできるカードを採用する

 


・ドロー効果を持つポケモンを採用する

 


・ドローサポートを更に増やして合計10〜12枚採用する

 

など、いずれかのアプローチを取っておくとデッキの動きが安定しやすくなります。

まだよく配分が分からないという場合は《博士の研究》と《マリィ》を4枚ずつ、《デデンネGX》を2枚くらい入れてまずは試してみましょう。

調整していくうちに《デデンネGX》が倒されて負けることが多かったり、よりデッキにマッチしたカードが見つかったりと新しい発見があるはず。

それに合わせてまたカスタマイズしていきましょう!

 

エネルギーの採用枚数

基本エネルギーには採用枚数に制限がないので、デッキのタイプやアタッカーに応じて柔軟に枚数を決められます。

自由度が高い分他のカードよりも明確な枚数を決めるのが難しいので、まずは下記の要素を元にざっくり決めてみてください。

 

アタッカーの要求エネ数

メインアタッカーが使うワザの要求エネ数に応じて、デッキに必要なエネルギー枚数も増えます。

ワザに要求されるエネが

・1エネなら8
・2エネなら10枚
・3エネなら12枚

を目安にまずは入れてみましょう。

 

エネルギーをデッキから手札に加える


デッキから直接エネルギーを手札に加える効果のカードは多く存在します。

特にそれがトレーナーズなら《ジラーチ》でアクセスできるので、エネルギーを加えられる確率が大幅に上がります。

《ジラーチ》を採用しているデッキなら積極的に採用を検討していいですね。

採用する場合は以下の基準を元にまずは試してみるのがオススメです。

・サポート以外にドロー手段がある
・毎ターン1枚ずつ手に入れられればいい
→採用しているエネルギーの内、何枚かをこの種類のカードに入れ替える

・サポート以外にドロー手段が乏しい
・手札に複数枚エネルギーが必要
→採用しているエネルギー枚数は変えず、追加でこの種類のカードを増やす

 

エネルギーを再利用する


基本的にはワザのエネ分、手札に加える手段さえデッキに入っていれば問題なく戦えることが多いです。

しかし特定のポケモンには、ワザや効果を使うのに追加でエネルギーが必要なカードがあります。

こういったカードを採用している場合、もう少し枚数を増やさないと満足に動けなくなってしまうでしょう。

とはいえ基本エネルギーを増やしすぎると、他のカードを入れるスペースが無くなってしまいます。

 


そういう場合に役立つのがエネルギーをトラッシュから手札に加える効果のカードです。

1枚で複数枚回収できることが多く、消耗の激しさを補ってくれます。

ただしトラッシュにエネルギーがないと特に意味がないカードなので、序盤は手札で持て余してしまうこともあります。

なのでこの種類のカードは既存のエネルギー枚数に手を加えず、追加で入れるといいでしょう。

 


ちなみに、エネルギーをトラッシュから直接ポケモンにつける効果のカードもあります。

これは回収手段として使えるだけでなく、1ターン中に手張り以外でエネルギーをつける手段にもなり、非常に強力です。

採用できるデッキなら積極的に採用を検討してみてください。

 

特殊エネルギーはそれぞれ4枚まで


また、最近は強力な特殊エネルギーが登場してきています。

特殊エネルギーは4枚までしか採用できないので、他のカードと同じく採用理由を吟味した上で枚数を決めましょう。

採用する場合、基本エネルギーと特殊エネルギーを合わせた数が基準に合っていればひとまずOK。

基本エネルギーでないと効果が使えないカードも多いので、そういうデッキでは実際に調整しながら枚数を変更していく必要があります。

 

実際にデッキリストを考えてみる

さて、これでひとまずカードを採用する際の判断基準は一通り挙げられました。

では実際に「ムゲンゾーン」のカードを使って、判断基準を元にデッキを作ってみます!

 

ハッサムVMAXの個性を知る


今回のお題に選んだのは《ハッサムVMAX》。赤いボディがかっこいい、僕の好きなポケモンです。

まずはポケモンがどんな個性を持っているのか確認しましょう。この辺りは以前詳しく書いた記事がありますので、よかったらこちらもご覧ください。

 

【たいマックス#2】ポケモンの個性を理解しよう【カビゴンVMAX】

 


■ハッサムVMAXの個性
・HPの高い鋼VMAXポケモン
・ワザの威力はそこそこだが、効果で相手から受けるダメージを減らせる
・鋼タイプは他にも受けるダメージを減らせるカードが多い

このカードには殆どの攻撃を1回は耐えられるだけの耐久力があります。つまりハッサムVMAX自体が攻撃できる回数が多いということです。

ワザの威力がそこそこなので、耐久力の高いVMAXポケモン相手には若干苦戦しそうですが… 逆にそこを補えると十分戦えそうですね。

この個性を活かせるカードを探し出し、今回の基準に当てはめながらデッキリストを考えてみましょう。

 

サンプルデッキリスト


《ジラーチ》を軸にデッキを回しつつ、《ガラル ニャイキング》で足りない威力をカバーします。

「ハードシザー」でダメージを刻みつつ、《鋼鉄のフライパン》や《ルカリオ&メルメタルGX》で更に耐久力を上げ、相手のポケモンと真正面から殴り合うデッキにしました。

 

ちなみに《デデンネGX》や《クロバットV》は採用しませんでした。

いくら《ハッサムVMAX》が倒されにくくとも、《ボスの指令》で他のポケモンを倒され続けて負けると意味がありません。

今回はその負け筋をなくす為、サイドを2枚取られるポケモンは採用しないことにしました。

そういう意味も含め、強力なGXワザを持つもののサイドを3枚取られるリスクもある《ルカリオ&メルメタルGX》の扱いには注意したいですね。

 

今回は分かりやすいように採用枚数順にカードを並べました。採用理由と枚数の基準を確認していきましょう。

 

ポケモン

■ハッサムVMAX / ハッサムV:3 / 4枚
枚数基準:サイドを3枚取られるメインアタッカー

《ハッサムVMAX》以外はほぼアタッカー性能がなく、素早く進化する必要があるので《ハッサムV》は4枚採用。

■ジラーチ:4枚
枚数基準:なんとしても早い段階で使いたいカード

ドローサポート以外でのデッキを動かす軸。倒されてもサイドが1枚しか取られないのも偉い。

■ガラル ニャイキング / ガラル ニャース:3 / 3枚
枚数基準:手札に複数はいらないが、早い段階で欲しいカード

《ハッサムVMAX》がVMAXポケモンを倒すのに必要なダメージを補うので、なるべく早く欲しい。また1体だけだと若干威力不足なので、確実に2体使いたい意味でも3枚ずつ採用。

■ルカリオ&メルメタルGX:1枚
枚数基準:使える状況、相手が限定的カード

《ハッサムVMAX》をより強固にしたり、大量にエネをつける相手へのカウンターとして使う。アタッカー性能は低く、ボール系カードからアクセスできるので、選択肢として1枚だけ採用。

 

グッズ

■クイックボール / スーパーボール:4 / 4枚
枚数基準:なんとしても早い段階で使いたいカード

進化する為にポケモンを並べないといけないのでどちらもフル採用。そこそこ手札を消費するカードが多いので、《ポケモン通信》だと動きが窮屈になる恐れがある。

■ポケモンいれかえ:4枚
枚数基準:手札に複数あっても嬉しいカード

《ジラーチ》以外でスタートした時、複数の《ジラーチ》を経由する時、アタッカーを切り替える時… と手札にあるだけで可能性と動きやすさが広がる。

■鋼鉄のフライパン:3枚
枚数基準:ゲーム中確実に2回使いたいカード

《ハッサムVMAX》の弱点を消しつつ、より耐久力を高める強力なカード。他のポケモンにもつけられる上、《ハッサムVMAX》には確実につけたいので3枚採用。

■エスケープボード:2枚
枚数基準:ゲーム中絶対に1枚は使いたいカード

《ジラーチ》をスムーズに逃せるように採用。1枚あればとりあえず問題ないので、サイド落ちを考慮した枚数。

■メタルソーサー:2枚
枚数基準:ゲーム中絶対に1枚は使いたいカード

《ハッサムVMAX》が倒された後、後続が素早く「ハードシザー」できるようにする。他にも《ルカリオ&メルメタルGX》が急に出てきてGXワザを使えたりするので強い。

■エネルギースピナー:2枚
枚数基準:ゲーム中絶対に1枚は使いたいカード

《ジラーチ》からアクセスできるエネルギーとしての役割。

 

サポート

・博士の研究 / マリィ:4 / 4枚
枚数基準:ゲーム中終始使うカード

デッキを動かすのに必須のドローサポート。《マリィ》は相手の手札をリフレッシュする役割もあるので、《ハッサムVMAX》がより倒されづらくなる。

・ボスの指令:2枚
枚数基準:ゲーム中絶対に1枚は使いたいカード

残りのサイドを取り切る際、一回の攻撃で確実に仕留められるポケモンを狙う為に。3枚採用すると「ダイスチル」で《デデンネGX》や《クロバットV》を狙い撃ちする戦術も取りやすいのだが、デッキの個性を伸ばす為に1枚を《マオ&スイレン》に変更した。

・マオ&スイレン:1枚
枚数基準:使える状況、相手が限定的カード

《ハッサムVMAX》を難攻不落の要塞にする為のカード。ただし手札消費が激しく、回復しても攻撃回数が変化しない状況も多いので、使えれば使うという感覚で1枚だけ採用。

 

エネルギー

・基本鋼エネルギー:10枚
ひとまず2エネ要求ワザの「ハードシザー」が使えれば戦線維持ができるので、10枚採用。枚数を少し減らして《エネルギースピナー》を増やし、《メタルソーサー》ももう1枚くらい増やした方が動きやすいかもしれない。

 

おわりに

今回はカードを採用する際の枚数基準を挙げ、そして実際にデッキを組んでみて当てはめてみました。

ここまで書いておいてなんですが、採用枚数に正解はありません。あくまで

採用枚数に明確な理由があるか
自分が使いやすいか

が大切です。

今回の基準に縛られることなく、一つの目安として有効活用していただけると嬉しいです。

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

また次の記事でお会いしましょう!