おはこにゃばちにんこ。

ロロたんぬです。

今回は、
ヤナトイナイトバトルや、
ファンデッキコンテストにおける、
ファンデッキの組み方について、
ロロたんぬなりの考えをひけらかそうと思います。

※今回は、「コンセプトデッキ」に重きを置いて説明していきます。
「コンボデッキ」「ロマン砲」といったところとは少し違うので、
多少角が立つ物言いになっている部分があります。
ご了承ください。

ファンデッキとは

ファンデッキは、
競技シーンで見かけるような、
勝利を目的としたデッキではなく、
使って楽しい、見て楽しい、
“ファン”であるデッキのことを言います。

詳しくはトイさんのレポートを参照ください。

【ヤルカ!】ファンデッキであそぼう【ポケカ!】

ぼくは、このファンデッキを作るのが好きです。
勝つためのガチガチなデッキでなく、
1つのコンセプトを軸とした、そのコンセプトを貫く、

コンセプトの
コンセプトによる
コンセプトのためのデッキ

を作るのが趣味です。
(それでいて、ある程度勝てるのも狙いたいところ)

コンセプトを考える

6月に行われた、ヤナトイナイトバトル。
そこでぼくは、以下のデッキを使いました。

タイトルは、「Let’s go カメックス!

コンセプトは、
ゲーム版「Let’s go ピカチュウ/イーブイ」に登場するポケモン・トレーナーズで構成すること。

このデッキで、3連勝はできませんでしたが、
デッキ賞をいただきました。

このカメックスデッキを使って、コンセプトの考え方を紐解いてゆきます。

1.使いたいカードを決める

今回ぼくが注目したのは、
6月の最新弾(当時)、ミラクルツインに登場した、
「グリーンの戦略」。

このカードの登場で、
レッド、グリーン、ブルー
の主人公たちのサポートが揃いました。

PJCSは本気でこの3人の採用を検討したことがあります。
ロロたんぬ使用PJCS候補デッキ ver2.0

結局、レッドグリーンブルーデッキは使わなかったので、
ヤナトイナイトバトルで使うことにしました。

2.コンセプトに合うカードを探す

レッドグリーンブルーを使うにあたり、
1番相性の良いポケモンはなんだろう?と考えました。

これはすぐに思いつきました。
フシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメ、ピカチュウ、イーブイです。

let’s goピカブイに限らず、
初代GB版や、漫画版Special、FRLGアドバンス版など、
これらの初期ポケモンたちは、主人公の友として取り上げられてきました。

また、サポートカードにも、
タケシ、カスミ、マチス、エリカ、キョウ、ナツメ、カツラ、サカキと、
カントージムリーダーが勢ぞろいしています。
レッドグリーンブルーと相性がいい。
(カードの相性は別として)

そこで、
let’s goピカブイに出てくるポケモンと、トレーナーズで構成することを考えました。

3.コンセプトをまとめる

1.使いたいカードを決める
2.コンセプトに合うカードを探す

この2つを、
デッキを組む際の現実的な部分を加味せず、
とにかく洗い出します。

60枚のデッキにするのは、そのあとです。

60枚のデッキを目指す

まずはデッキと呼べる紙束を考えます。
形にならなくてもいいです。

トレーナーズはほぼ固定です。
レッドの挑戦
グリーンの戦略
ブルーの探索
タケシのガッツ(トレーニング)
カスミのやる気(おねがい)
マチスの作戦
エリカのおもてなし
キョウの罠
ナツメの暗示
サカキの追放

これを全部入れた上で、
デッキとして完成するポケモンを考えます。

まずそもそも、ブルーの探索が入るので、特性に頼るデッキが組めません。
イーブイはコンセプトですが、イーブイGXは除外します。

ただし、2進化デッキなら、ふしぎなアメをサーチできるので、
ブルーが入りつつ、2進化で特性を持つデッキが現実的になります。

2進化で、特性が強いところで言えば、リザードン(GX)とカメックス(GX)が考えられます。

リザードンは、特性「たけるとうき」がありますが、
自分自身にしかエネルギーがつけられません。
しかしカメックスの特性「パワースコール」なら、
バトル場がなんであっても、エネルギーをつけることができます。

メインポケモンはカメックスで決まりです。

イーブイの枠として、イーブイ&カビゴンGXを採用し、序盤は「おうえん」を使うことを目指します。
ピカチュウのTAGはゼクロムなので、今回はお休み。

ブイカビ+カメックス+カメックスGXで構成します。

せっかくカントーコンセプトなので、
ミュウツー&ミュウGXも入れちゃいます。
スタートしたら最悪ですが……

そして出来上がったのがこの形。

おしゃれすぎる。

勝つための構築と負けないための構築

このレシピ、見ただけでわかると思いますが、
マチス・キョウ・ナツメ・カツラ・サカキが使いづらい。
サカキに至っては追放するポケモンがいない。

2進化デッキは、ガンガン山札を引いていって、
ふしぎなアメと2進化ポケモンを
揃えることが目標になります。

そのため、このサポートたちは
「コンセプト通り」ではあるけれど、
「勝ちに繋がるカード」ではありません。

また、グズマやキャッチャー系など、
相手のベンチポケモンをバトル場に呼び出すカードが入っていません。

さらに、相手の手札に干渉する方法がなく、
切り札を揃えられてしまうと、一方的に負けてしまいます。

勝負事に勝つために、
削る部分を削り、必要な勝ち札を入れることにします。

1.勝つための構築

先述の通り、「勝つため構築」には
a.山札を引くこと
b.相手のベンチポケモンを呼べること
c.相手の手札から切り札をなくすこと

などが必要不可欠です。

山札を引くカードとして、
シロナやリーリエなどのサポート、
カプ・テテフGXやデデンネGXなどの特性、
ダートじてんしゃやポケギア3.0などのグッズがあります。

相手のベンチポケモンを呼ぶカードとして、
基本的には
グズマやカウンターキャッチャーなどの
トレーナーズがあります。

相手の手札から切り札をなくすカードとして、
マーシャドーやジャッジマン、リセットスタンプなどの手札を山札に戻すカードや、
マツバやマーズなどの直接手札を減らすカード
があります。

しかし、これらは、
コンセプトを放棄して、
勝ちにこだわった構築

を目指すものになります。

つまりこんな感じになります。

レッドグリーンブルーは入っているものの、
実際山札を引いているのは、
ポケギアやハプウと言った、
コンセプトにそぐわないカードたちになってしまいます。

2.負けないための構築

では、
コンセプトを貫きつつ、
勝ちを狙いに行くには、どうしたら良いでしょうか?

そこで必要なのが、
「負けないための構築」です。

let’s go カメックス デッキの初稿では、
a.山札が引けない
b.相手のベンチポケモンを呼べない
c.相手の切り札に負ける

といった課題がありました。

その課題を解決するにあたり、
コンセプトを貫くために、
「2つの妥協」が必要になります。

1つ目の妥協は、
コンセプトに沿っているが、少し弱いカード
を使うこと。

2つ目の妥協は、
少し強いが、ややコンセプトに沿わないカード
を使うことです。

今回は「let’s goピカブイ に登場するカードを使うこと」がコンセプトです。
そこに則って、妥協案を提示していきます。

a.山札を引くために
let’s goピカブイに登場するトレーナーで、
山札を引くことができるサポートを採用します。

調べてみると結構いました。
コーチトレーナー
マサキの解析(メンテナンス)
ポケモンだいすきクラブ

このあたりは、キョウやサカキを採用するより、よっぽど山札を引くことができそうです。
ジムリーダーコンセプトをやめ、「トレーナー」として妥協します。

また、ポケモンをサーチする方法として、
ボールなどのグッズではなく、
ポケモンのワザを使うことも挙げられます。

目をつけたのは、アローラロコン。
2進化デッキにはよく、
アローラロコンのみちしるべ と
アローラキュウコンGXのふしぎなみちびき と
を組み合わせた構築があります。

なんと、アローラロコン、ピカブイに登場します。
純粋なカントーポケモンとは言い難いですが、
リージョンフォームとして妥協します。

アローラキュウコンGXを採用したことにより、
プレシャスボールの採用も検討できます。

アイテムとしてのプレシャスボールはゲーム内に登場しませんが、
配信ポケモンはプレシャスボールに入った状態です。

うむ、心苦しいが背に腹は変えられないので、
スーパーボールやモンスターボールではなく、
プレシャスボールで妥協します。

b.相手のベンチポケモンを呼ぶために

こればっかりは代用が効きません。
キュウコンの特性「きゅうびのいざない」や
ウツボットの特性「かおりのわな」も
ありますが、構築が歪になりすぎる。

ベンチポケモンを呼ぶ、ではなく、
相手のバトルポケモンをベンチと入れ替えるに妥協し、

ゲーム内に登場する「あなぬけのヒモ」を採用します。
自分も入れ替えられるため、マヒやねむりの回復にも使えます。

c.相手の切り札をなくすために

ジャッジマンは使えませんが、
ムサシとコジロウ、ロケット団のいやがらせ
これが相手の手札に干渉する方法になります。

ジャッジマンやマーシャドーだと嫌がられることが多いですが、
ロケット団のいやがらせはあんまり嫌がられません。

……という願いを込めて、1枚。許して
HANDデッキには負けたくないの。

これらの数ある妥協、折衷案を経て、
以下のデッキが完成しました。

裏テーマ(言い分)は、
序盤〜タマムシくらいまでで出会えるトレーナー。
タケシ〜エリカの4人を採用しました。

ブルーとミュウツーは四天王クリア後ですが、まあそれは置いておいて。

変更点として、
サポートがハイランダー気味なので、カスミのやる気をカスミのおねがいに変更しました。

まとめると、

a.山札を引く
b.相手のベンチポケモンを呼ぶ
c.相手の手札にある切り札をなくす

を目指しつつ、

1.コンセプトに沿っているが少し弱い
2.少し強いがややコンセプトに沿っていない

妥協点を見つけて、そのカードで構築をすること。

勝つためのカード ではなく、
負けないためのカード を採用すること。

これが僕がコンセプトデッキを組むときに心がけていることです。

最後に

かなり強めな言葉で書きましたが、
実際どんなデッキでも、デッキはデッキです。

こんな組み方をするのが正解、
この構築は間違っている、
楽しい、面白い、幸せになれる、
つまらない、かっこ悪い、

…答えはありません。

トイさんも言っていますが、

お互いに”Fun“になるためのデッキ

がファンデッキの目指すところかなと思っています。

コンボデッキ、ロマン砲を組むことがあれば、
その時も記事にしようかなと思います。

ではではd(℃。)