おはこにゃばちにんこ。
ロロたんぬです。

「むしとりたいかい!」イベントが開催されました。
今回、特殊レギュレーションによる対戦会とのことで、
特殊レギュレーションに参加するときのデッキってどのように検討したらいいか、
できれば勝つところまで検討したいな、という人のために、
ロロたんぬの脳内を言語化してみます。

サンプルデッキレシピがバカスカ出てきますが、「そのサンプルデッキレシピの作り方が知りたいんだよ!!!」って人は、ロロたんぬ宛にリプライなど送っていただければと思います(その際はどんな特殊レギュレーションかも条件をいただけると助かります)。

ルールの説明

イベント概要

6/4、むしの日にちなんで、
むしタイプのポケモンを活躍させようというコンセプト。
(どちらかというと捕まえよう!の方がニュアンスが近そう)

対戦に勝つごとに、
指定されたカードをデッキに入れている場合に勝ち点がもらえて、
対戦に勝った回数×勝ち点が総合点になるイベントです。

レギュレーション

スタンダードレギュレーション
追加で、「むしとりしょうねん」をデッキに入れることができます。

指定のカードについて

デッキに入れる指定のカード「むしのカード」1枚につき、
勝ち点が1点もらえます。

むしのカードは以下
・「ポケモンずかん(公式サイト)」において、むしタイプのポケモンのカード
(カードのタイプは草ポケモンでなくてもよい)
・クエスパトラex(テラスタイプが「むし」)
・ビークインex(テラスタイプが「ゴースト」だが、元がむしポケモンのため)
・むしとりセット
・むしとりしょうねん

たとえば、むしのカードを60枚デッキに入れた場合、
勝ち点は60点になりますが、1勝もできなければ総合点は0点です。

逆に、むしとりセットを4枚入れただけのオーガポンみどりのめんexデッキを
組んで全勝しても、勝ち点は4点×勝った数3回=12点しか得られません。

まとめ

どれくらいむしのカードをデッキに入れて、
どれくらい勝てるように構築するかの駆け引きが生まれる、
おもしろいルールになっています。

イベントの考察

このような特殊レギュレーションのイベントは、
「たのしむこと」「普段使えないカードを使うこと」など、適度な目標を設定するのがよいと思います。
今回、ロロたんぬはこのイベントで「優勝する」ことを目標に設定します。

勝つために必要な条件を考えてみます。

①勝ち点が多い構築にする

構築の時点でポイントがもらえるのだから、できるだけむしのカードは多い構築にした方が良いです。
それこそ、たとえ全敗してしまったとしても、1勝さえできれば上位に食い込めるようなデッキが思いつけたら、それだけでワクワクしますよね。

②できるだけ勝てるようにする

デッキの勝ち点が多いのも良いですが、全勝できた方が勝ち点の倍率はどんどん上がっていきます。
勝ちに妨げになるむしのカードは、思い切って抜いてしまうのも一つの方法です。

③両方を満たすデッキをつくる

最終的に目指すところはここです。ほかの参加者と同じくらいの勝ち点をデッキに入れながら、ほかの参加者全員に勝てるようにできれば、優勝はまちがいないでしょう。
ロロたんぬは今回「優勝」が目標なので、これを達成する構築を探していきます。

まずひとつデッキを考えてみる
勝つにしろ、楽しむにしろ、まずは一つルールに則ったデッキを考えてみます。
せっかくのむしとりたいかいなので、仮のデッキは真っ先に思いついたむしのカードが主体のデッキ、アリアドス+ワナイダーexのデッキにしてみます。

「ビッグネット」アリアドスも「トラップテリトリー」ワナイダーexもどちらも相手のバトルポケモンのにげるエネルギーを増やす特性を持っていて、そのエネルギーの数を参照してダメージを与えるワザを持っています。
すべて草ポケモン、草エネルギーで構築できるので、むしとりセットとの相性も良いです。

進化前もすべてむしのカードのため、採用枚数についてもあまり悩む理由がなく、
アリアドス4-4、ワナイダーex4-4、むしとりセット4、むしとりしょうねん4
の構築をするだけで24点の勝ち点になります。

あとは草エネルギーとなかよしポフィンと、
ドロー系のサポートを入れれば、ある程度の水準のデッキになります。

サンプルデッキレシピはこれ。

24点。kfFFFk-NlM15c-kbk5kv

とにかくたねポケモンをならべやすくするためにボール系グッズいっぱい、
ドロー系特性も入っていないので、ドローサポート多めの構築です。
「ワイヤーハング」のためのエネルギー供給が間に合わない可能性があるため、学習装置を多めに入れて、ペパーを能動的に採用できるようにもしてみました。

イベントで優勝するために

このとりあえず思いついたアリアドスワナイダーデッキに対して、
使うにしろ、相手に使われるにしろ、どうしたらこのイベントで優勝できるかを考えてみます。

①全勝できて2勝より多くポイントを稼げるデッキ

このアリアドスワナイダーデッキは勝ち点が24点です。
アリアドスワナイダーデッキが2勝1敗だった場合、総合点は48点です。
スイスドロー形式で自分が3勝で全勝した時、48点に勝つためには17枚以上のむしのカードを採用して、勝ち点を51点にする必要があります。
なぜなら、勝ち点が16での全勝で総合点が48点で同点になった場合、個人の勝利数よりも優先して、デッキに入っているむしのカードが多いプレイヤーが優勝するという旨が記載されているためです。

②2勝で全勝より多くポイントを稼げるデッキ

アリアドスワナイダーデッキに負けたとしても、2勝して全勝のアリアドスワナイダーデッキよりも勝ち点を稼げば優勝できます。
アリアドスワナイダーデッキの全勝は72点です。これを2勝で超えるためには、37枚のむしのカードが必要になる計算です。

仮想デッキの作成

上記の勝利条件を元に、デッキ案をたくさん考えてみます。

①全勝して17点以上のデッキ

クワガノン
19点。nggQgL-eVmBkC-Q9gHHQ.jpg
「ちょくれつキャノン」雷エネルギー2枚で120~360ダメージを出すことができ、
進化ラインが必然的に4-4-4で12枚のむしのカードを入れることになるデッキです。
システムポケモンに「アゲアゲストロー」アゲハントを採用することで、アゲハントの進化ラインの枚数分、勝ち点を底上げすることができます。
しかし、2進化を複数種類採用しながらむしとりしょうねんを採用したり、雷エネルギーが軸のデッキでむしとりセットを採用したりするのは難しいので、これらのトレーナーズは採用が難しそうです。
大きなふうせんが採用できるので、にげるエネルギー対策も可能です。

ドダイトスex
20点。99HLHL-LOkfZW-Lggggn
むしとりセットを最も強く使えるデッキ。
「ひだまりのこうら」ハヤシガメでドダイトスexやアゲハントを進化させやすいのが利点です。
「もりのこうしん」の180ダメージはほとんどの非ルールむしポケモンを1回で倒せるダメージラインなので、アリアドスワナイダーデッキ以外にも一貫して勝率を稼げるデッキです。
こちらも無理なく大きなふうせんを採用することができます。
しかしメインアタッカーであるドダイトスexがむしのカードではないため、アゲハントやむしとりセットを含めつつ、さらにむしのカードを入れないと17点に届きにくいのが難点です。
むしとりしょうねんと「アゲアゲストロー」の相性が悪く、なかよしポフィンが採用しづらいのも悩みポイント。

ウルガモス
19点。gLLHH9-FVFpLw-9PQgnL
草のむしポケモンに弱点がつける炎のむしのカード、ウルガモス。
炎エネルギーはメロコでつけられるので、「ボルカニックヒート」の連発や、「ヒートブラスト」によるワナイダーexへの260ダメージも目指せます。
2進化デッキではないので、アゲハントが”ついで”には採用しにくい、メロコと「アゲアゲストロー」の相性が良くない、メロコとむしとりしょうねんの相性が良くない、なかよしポフィンが採用しづらいなど、タイプ相性の有利を帳消しにしてしまうほどの課題を抱えています。

スピアーV+オーガポンみどりのめんex
19点。55bVVV-OwjOzu-FVF5kf
アリアドスワナイダーデッキは、進化ポケモンのにげるエネルギーを増やすのは得意ですが、
「ビッグネット」ではたねポケモンのにげるエネルギーを増やせないため、
ルール持ちたねポケモンへの安定したダメージを出すことができません。
勝ち点が稼ぎにくいデッキタイプですが、一考の余地はあります。
また、スピアーVはむしのカードの中で数少ないルール持ちたねポケモンの1つで、随一のベンチ狙撃ワザ「むれでさす」を持っています。
むしのカードだけど採用率が低そうな「スフィアシールド」ベラカスがいないスキをついて、アゲハントなどのシステムポケモンを倒すことができます。
草草無という重い要求をどのように満たすかが腕の見せ所です。
むしのカードでエネルギー加速できるフォレトスexがちょうどいい塩梅だと思いました。相手によってはガードプレスだけ使っていてもいい勝負になりそうです。

②37点をかせぐデッキ

アリアドスワナイダーハッサムミノマダム
37点。DcDYcG-uhTAi8-Dc8xc4
パワー!!!
とりあえず手当たり次第にむしのカードを入れて、「マダムのいかり」ミノマダムで締めるデッキ。これなら37点の構築もできなくはありません。
「パニッシュシザー」ハッサムは、相手の場に「ビッグネット」「トラップテリトリー」「アゲアゲストロー」「ひだまりのこうら」がいればいるほど活躍するむしのカード。
にげる0、HP70、草ポケモンであるストライクの使いやすさは現行スタンダードレギュレーションでもよくご存じかと思います。
鋼エネルギーを採用しなければならないので、リバーサルエネルギーだけでなく、大地の器といった器用に使えるグッズが必要かもしれません。

あらためて環境の再設定

ポケモンずかんを一通り眺めてみて、
17点以上稼げそうなデッキタイプは上記の通りかなと思います。
最初に思いついてしまったアリアドスワナイダーデッキの水準が思った以上に高く、
候補デッキの選出がかなり難航しました。
もうちょっと縛りのゆるい特殊レギュレーションであれば、無限に候補がつくれたと思いますが、今回は勝つための選択肢は限られそうです。

カード単体の評価

上記デッキ案をたくさん考えていく中で、対アリアドスワナイダーに使えるカードや、むしのカードに対する気づきが色々とありました。

ベラカス


特性を持っているむしポケモンとして真っ先に思いつくポケモンです。現行スタンダードならマナフィとジラーチを入れている枠を、とりあえずシガロコとベラカスにしておけば、むしのカードが2枚になります。
しかし、上記サンプルレシピでは、スピアーV以外にベンチに攻撃してくるむしのカードがまずいません。
ワザも優秀ですが、ハッサムやミノマダムよりは汎用性に劣るかなという感想です。

アゲハント


特性で手札を補充できる、唯一のむしのカードです。
勝ち点を意識しなければ「はたらくまえば」ビーダル、「マッハサーチ」ピジョットexで良いのですが、
盤面を整えるのが難しいデッキはとりあえずこのポケモンが採用されていると考えて良いと思います。

フォレトスex


「ばくれつエナジー」で草エネルギーをたくさんつけられる、むしのカードです。
サイドを2枚とられてしまいますが、ナンジャモとからめて、相手が展開に詰まっている間にサイド3~4枚ぶん取れる動きをしたり、エネルギーが多くついていることで試合全体を有利に運べる動きを思いつければ、アリアドスワナイダーよりも脅威かもしれません。

ウルガモス


デッキの項でも書きましたが、アリアドスワナイダーデッキに弱点をつけることが強みです。
メロコにこだわらず、エネルギーをつける手段が用意できれば、サイドレースが有利になります。

ハッサム


「ビッグネット」「トラップテリトリー」がたくさん並ぶので、鋼エネルギー1個で応戦できるのが非常に心強いです。
ストライクがHP70でにげる0なのも使い勝手がよく、むしのカードの枠を増やすならハッサムが1番合理的だと考えます。

大きなふうせん


にげるためのエネルギーが全てなくなるどうぐです。
2進化ポケモンにしか効果がありませんが、この1枚でアリアドスワナイダーデッキにかなり有利になることは間違いありません。

むしとりしょうねん


このカードをドローサポートとしてカウントするかどうか、非常に難しいです。
ポケカのデッキを作る時に、「初手でサポートに触れるカードは14枚欲しい」という意見を聞いたことがあります。
それはサポート現物に限らず、「ルミナスサイン」ネオラントVを入れればハイパーボールはサポートになり得ますし、「そくせきじゅうでん」ロトムVも3ドローになるのでサポート相当と言えます。
むしとりしょうねんをこの14枚に含めるかどうかで、デッキの構築が大きく歪むなと感じました。
むしとりしょうねん入り勝ち点優先デッキと、むしとりしょうねん抜き勝率担保デッキとのバランス調整の余地があるというのが気づきの一つでした。

ナンジャモ


ドローサポートとしてほとんどのデッキに採用されているのがナンジャモ。もしかしたら今日のスタンダードでは、デッキシェア率全体を見て、博士の研究の採用枚数よりも多いのではないでしょうか?
しかし、今回のむしとりたいかいでは、「アゲアゲストロー」アゲハントを採用しない限り、終盤のナンジャモが使いにくいデッキ構築になりがちです。
そのため、現行スタンダードほどナンジャモはされにくいのかな?と思いました。少し前のめりにデッキを構築しても、咎められることは少なそうです。
とは言え、アゲハント自体の採用率は非常に高そうなので、アゲハントをデッキ単位で対策するなら、終盤にナンジャモを使われる想定をしておく必要もあります。

自分が使いたいデッキの決定

何デッキか想定してみて、各カードの「特殊レギュレーションにおける特殊な立ち位置」についてもなんとなく見えてきたところで、自分の使いたいデッキを決定します。

結論を言ってしまうと、今回は最初に検討した、アリアドス+ワナイダーexデッキを選択することにしました。
頭の中で、想定したデッキの内容を対戦させてみて、なんとなくの有利不利を想像してみた結果、どのデッキよりもアリアドスワナイダーが頭一つ抜けていたのです。

もし、この脳内対戦会で別のデッキが使用候補に挙がった場合は、またそれを基準に勝ち点の再計算、勝てるデッキのサンプル化からやり直すことになります。
今回は、アリアドスワナイダー目線での脳内対戦の様子を言語化してみます。

クワガノンデッキ

最大打点が300を優に超えるクワガノンデッキですが、
にげるエネルギーが2個でHP160のため、アリアドスが3匹場に出ている時点でにげるが5になり、「いとがらめ」160ダメージにより倒されてしまいます。
クワガノン側が雷エネルギーを2個つけている間に、アリアドス側は2匹のアリアドスを育て、160ダメージを叩き続けることができます。
大きなふうせんによってにげるをなくすことができますが、アリアドスワナイダーデッキにロストスイーパーまたはジャミングタワーを採用してしまえば問題ありません。
むしとりセットやむしとりしょうねんとデッキの相性も悪く、勝ち点が24点以上にはならず、ロストスイーパー入りのアリアドスワナイダーに不利を取ってしまいます。

ドダイトスexデッキ

ドダイトスexはにげるエネルギーがもともと4個あるため、「ワイヤーハング」で最大390のダメージを受けてしまいます。
また、ドダイトスex側にはワナイダーexを1回のワザで倒せる余地が少なく、デッキ相性は不利だと感じます。
クワガノンデッキ同様、大きなふうせんでは解決になりにくいです。
「エボルプレス」ドダイトスまで意識しても、ワナイダーexにガチガチバンドをつければ、ある程度のダメージまで耐えることができます。

ウルガモスデッキ

弱点をつけますが、「ボルカニックヒート」ウルガモスはワナイダーexを一回で倒せず、またHP130しかないため、「いとがらめ」アリアドスに簡単に倒されてしまいます。
「ヒートブラスト」ウルガモスはHPが140と高く、ダメージもワナイダーexを倒せるラインですが、こちらの問題はエネルギーを3個つける必要があること。
アリアドス3匹が並んだ状態の「いとがらめ」との殴り合いになると、テンポを取ることは難しいと思います。

ハッサム入りのデッキ

ワナイダーexに対して260ダメージや310ダメージを出せますが、
そもそもワナイダーex1匹による「トラップテリトリー」+「ワイヤーハング」で90+30×3-30=150ダメージを受けて、抵抗力があっても倒されてしまいます。
ワナイダーexの盤面が完成するまで「パニッシュシザー」はダメージを増やすことができず、メインアタッカーとするには安定感にはかける印象です。
ワナイダーex側としては微有利だと考えていますが、相手の別のポケモンでワナイダーexやアリアドスを最大限に場に出さないといけない状況をつくられてしまうと、かなり厳しいです。
ハッサム側が、鋼エネルギーを都合よく引ける構築にできるかどうか、にもかかってくるかなと思います。ハッサムexの採用は選択肢としてあるかもしれません。

フォレトスex入りのデッキ

先攻2回目の番に「ばくれつエナジー」+ナンジャモをされたら、だいたいのデッキがしんどいです。
特に、サンプルデッキレシピに挙げたスピアーVと組み合わせるタイプは、既存のスタンダードにあるフォレトスex+チオンジェンexデッキに近い運用が可能です。
アゲハントを採用していようがいまいが、ただでさえ事故がになりやすいデッキ構築でベンチ狙撃までされたらたまったものではありません。
ワナイダーex目線では、1匹目のワナイダーexにエネルギーを2枚付けられれば、分の悪い賭けではないです。「むれでさす」のダメージは最大200なので、1回で倒される心配がなくなります。
死ぬ気で先攻を取って、ワナイダーexを2~3匹並べたいところです。

フォレトススピアーは、出場するデッキを決めて、この記事を書くためのサンプルデッキレシピをつくる時にひらめきました。
正直、ワナイダーexを捨ててこっちのデッキにした方が、イベントとして面白い感はあるのですが、せっかく2023年1月に2000円で買ったワナイダーexのSAR4枚(合計6枚所持)を活躍させるチャンスだったので、ワナイダーexのままにしました。
そういう不純な理由だっていいじゃない。

まとめ

あらためて、これらの脳内対戦の結果から、
デッキの構築にある程度自由の利くアリアドスワナイダーデッキが一番勝ちやすく、
手軽に勝ち点を稼げるデッキとして結論づけることにしました。
対策されているデッキに対しては、ロストスイーパーやボスの指令といった、攻めのカードで足元をすくいに行こうと思います。

デッキの構築

最終的な構築がコチラ。

24点。R2p2py-hnlcYN-ypMyp2

サンプルデッキレシピからの変更点は以下。

タマンチュラ

HP50でにげるが1のものです。同型、アリアドスワナイダーデッキで唯一、アリアドス1匹では突破されません。
他のタマンチュラでは、HPが40しかない、にげるが多いといった理由で1回の「いとがらめ」で倒されてしまいます。
このタマンチュラなら、相手の場にワナイダーexが必須になり、要求値が少し上がります。
本当はARを採用したいところですが、断念。

ピィ

「にぎにぎドロー」……大事な初動ポケモンです。ポフィンやハイパーボール、学習装置用のペパーまで入っているので、ワザで山札を引けるポケモンはほしかったです。
また、このピィもアリアドス1匹では倒されないので、ミラーに強いです。
逆に言えば、アリアドスはたねポケモンに対してここまで無力なのです……。

ヒスイのヘビーボール

つねにイトマルかタマンチュラがベンチに5匹そろっている状態を目指したいため、1匹でもサイド落ちしていると困ります。すごいつりざおを増やせば使いまわしが可能ですが、ヒスイのヘビーボールの方が能動的に使えるので、すごいつりざおの枚数を減らすことにもつながります。

ロストスイーパー

先述のとおり、主に大きなふうせんを剥がすのに使います。
また、ミラー戦では相手も学習装置をつけていたり、ガチガチバンドで倒しにくくなっている場合が想定されるので、いつでもどこからでも使えるように3枚入れました。
事故が怖い場合はここの枠が1枚ずつナンジャモに差し変わっていきます。

ナンジャモなし

“むしとりしょうねんをドローソースとして勘定するかどうか”、という部分で、
むしとりしょうねんを含まなければ、このデッキの展開用サポートは博士の研究とペパーの8枚です。そう考えると、ナンジャモを採用して、最低でも10枚は展開用サポートが入っている安心感が欲しいところです。
しかし、このデッキにおけるナンジャモは強力とは言えません。ほかのむしデッキに比べて、サイドを取るテンポが圧倒的に速く、終盤、自身のナンジャモで自分は手が止まり、相手の展開を助けてしまう場合があります。
BW・XYレギュレーションのNではよく起こった問題ですが、カウンター状態をつくりがちな現行スタンでは馴染みのない考え方かもしれません。
「はたらくまえば」ビーダルや「リスタート」ミュウexを採用していれば気にならない問題ですが、今回はこれらを採用しておらず”手が止まったら終わり”のため、
割り切ってむしとりしょうねんをドローソースとして祈る使うことにしました。

ボスの指令

サンプルデッキレシピから1枚多く採用しています。
むしデッキ環境では、ワナイダーexは場持ちがよく、2回は「ワイヤーハング」を使える想定をしています。
その時、相手のベンチにいるポケモンexやアゲハントを倒せるなら倒しておきたい、という場面があると思いました。
ボスの指令を多く採用していつでも使えるようにしておくことで、結果的に相手の足止めをし、より多くサイドを取ったり、ワナイダーexを継戦させることにつながると思います。

総括

特殊レギュレーション対戦会に優勝するためのデッキを考えるにあたって、
大事なのは、
・まずルールについて理解すること
・相手がどんなデッキを組んでくるか想像すること
・自分のデッキの立ち位置はいかほどか俯瞰して見ること
をオススメします。
特にルールは、構築が間違っていたり、順位計算時に痛い目を見ることもあるので、
気になることは主催に確認しましょう。
(通常のスタンダードレギュレーションの対戦会でも、ルールは把握しておいた方がいいです。「○○の大会は△△のルールだった」と言われても、○○の大会とその大会は別のものです。)

イベント結果

当日の様子

奇数人数だったため、たまたま遊びに来ていたプレイヤーを半ば強引に参加させました。
完全に数合わせのため、デッキもその場にあったむしとりセットが入っていた程度のデッキに、むしとりしょうねんを採用して参戦。
8名での開催となりました。

ここで、だれも予想していなかったことが起こるのです。

8名でスイスドロー3回戦、すなわち、全勝者は1名になる計算です。
飛び入り参加の方はむしとりしょうねんを入れたガチガチのスタンダード、
他の参加者7名はむしとりたいかい!デッキです。
この時点で「全勝者はこの人しかいない」という空気が流れます。

おそらく優勝者は2勝1敗のうちの誰か、ということになりそうでした。
2勝1敗は3人になる計算、ロロたんぬのアリアドスワナイダーでも24点でしたが、3勝の目がほぼなくなり、
25点以上の、2勝できそうなスレスレのデッキに点数で超される可能性が生まれたことになります。

まさに「番狂わせ!!」といった感じでした。

イベント結果

ロロたんぬは2連勝からの、くだんのガチガチデッキに手も足も出ず1敗。

恐れていたルール持ちのたねデッキ(しかもビーチコート入り、ボタン3枚、コロトック採用型)だったため、相性不利でした。
序盤、オーガポンみどりのめんexに対して10+240で倒せそうな場面があったのですが、ワナイダーexサイド落ちのためかなわず。
そのままボタンやら勇気のおまもりやらでいなされてしまい、負けてしまいました。

結果として、ロロたんぬの勝ち点は24×2で48。
他の参加者に26点のデッキで2勝された方がいたので、52点となり、その方が優勝されていました!
ロストスイーパーかボスの指令のうち2枚以上むしのカードにしておけば優勝だったかな、と思いつつ、3枚目のロストスイーパーやボスの指令を使った試合はあったので、これ以上は変えられないポイントだったかなと思います。

全体としては、
52(26*2)
48(24*2)
46(23*2)
36(36*1)
36(12*3)
19(19*1)
14(14*1)
0(26*0)
だったと記憶しています。

この12×3の存在はイベント全体を大きく動かしていて、良かったと思います。
ご参加ありがとうございました。

振り返り

実際にイベントに参加して、この記事のハズレていた部分について、反省したいと思います。

①2勝するデッキのポイントは36でよかった

3勝するデッキの方はちゃんと17点で計算しようとしていたのに、2勝するだけなら74点ではなく72点で足りることを見落としていました。
とは言え、36点のデッキもなかなか大変なわけですが。

②クエスパトラexの使用率が高かった

クエスパトラex、もっと言えばクエスパトラex+フォレトスexが2名いました。
フォレトスexの存在にはたどり着けていたので、エネルギーをたくさんつけて強くなれるクエスパトラexは候補に挙げるべきだったと反省しています。
また、クエスパトラexはワナイダーexにも強く出れるため、ぼくが参加するデッキについても変更の可能性まであるほどの影響があります。
ヒラヒナはむしのカードじゃないしなあで思考を止めていたのが浅はかでした。

③ウルガモスデッキはもうちょっと強かった

サンプルレシピにマグマの滝壺の採用を失念していました。
想定していたよりもテンポよく炎エネルギーがつくデッキだったので、ワナイダーexだけを意識した前のめりなウルガモスデッキは組めたよなと反省しています。

総括

めちゃくちゃ面白いイベントでした。
今回の参加者の7名は自分たちでイベントについてしっかりと考え、自分のデッキを0から作れる人の集まりだったため、
密度の濃い意見交換が行えたのもよかったです。

この手のイベントで勝ちを意識した構築をしようとすると、一人だけスベる人がいたり、そもそも参加者があまりいないといったことにもなりかねないので、
大成功だったと思います。

ぼくは「考察して結論デッキを考える」までが楽しい人なので、次は別のレギュレーションでもいいかな、と思いますが、
結果を踏まえた答え合わせ回がもう一度あっても面白いかなと思いました。
ぜひまた参加したいです。

終わりに。
冒頭にも書きましたが、「特殊レギュレーションにおけるサンプルデッキレシピ(仮想敵)の作り方」についてもっと掘り下げてほしい場合はも、ロロたんぬのXあてにご連絡ください!

ではではd(℃。)