ぼくはポケカ初心者くん!!
今日ははじめての大型大会なんだ!!
緊張するなー!
うわっ…なんかあそこにこわいおじさんがいる…。近寄らんとこ…。
(ゲッ…近づいてきた…どうしよ)
こんにちは!ポケカ初心者くん!!
私はポケカのジャッジです!
???
ジャッジ?どんな人なの?プレイヤーに裁きを与える人?
そんなことはないよ。ポケカ初心者くん。
ジャッジはポケモンカードのイベントを公正で円滑に運営するために活動しているよ!
ポケモンカードが本来あるべき状態でプレイされているかを見守りプレイヤーを補助しながら、
エラーがあった時にそれをもとのバランスに保つ役割なんだ。
へえ、そうなんだ…。意外と怖い人じゃないのかも…。
でも、公正?エラー?もとのバランス?よくわかんないや。
そうだよね。
今日は実際の公式大会でいつ、どんなときに、どのようにジャッジを呼んで、
何をするとどうなるのか、というお話をしていくよ。
だから怖がらないでね。
う、うん…。なんだか難しそう…。
こんなところをジャッジは見ている
みんなが対戦しているフロアを巡回しているジャッジのことをフロアジャッジというよ。
フロアジャッジはただふらふら歩いているだけではなく、
ゲームが正しく遂行されているか。
また、盤面に不審な箇所はないかなどをチェックしながら巡回しているんだ。
例えばこんなところ。
・盤面がしっかりと整頓されているか
(カードを落としたり誰についているエネルギーなのかわからなくなるなどのエラーを警戒)
・相手にウソッキーが出ている状態でベンチが5体並んでいる、などのルールミスはないか
・何かもめていたり、困っている卓はないか
など
ー不審なところがあったらどうするの?
対戦中でも修正を呼びかけるときがあるから、その時は素直に従ってね。
こんなときは迷わずジャッジを呼ぼう
フロアジャッジのもう一つの役割は、プレイヤーに呼ばれたらその卓に行って、裁定と呼ばれる対処をすることだね。
例えばこんなときに、ジャッジを呼んでほしい。
対戦相手とルールに対する認識が違った時
ーえ!?どうしよう。相手のルールの認識が僕が勉強したことと違う…。
にげるは1ターンに1回までだった気がするけど…。相手は上級者っぽいから、あってるのかな…。
そんなときは迷わずジャッジを呼ぼう。どんなに強い人でもルールに間違った認識をしていることもある。
または悪意をもって間違ったルールを押し付けてくる場合もあるね。
この場合はジャッジを呼んでもそんなに時間のロスもないから、疑問に思ったらすぐにジャッジを呼ぼう。
ルールミスをした時
ーあ!いまジャッジマンで山札に手札戻しちゃったけど、その前にこのターンリーリエ使ってるじゃん!!戻さなきゃ!
ちょっとまってまってまってポケカ初心者くん。
そういう時こそ迷わず直ちにジャッジを呼んでほしい。
ジャッジはいかなるプレイエラーの場合でも、バランスを取る方法を知っているんだ。完全に修復することはできなくてもね。
自分たちで直そうとしてそのまま進行すればするほど、ゲームのバランスは崩れて行く可能性があるんだ。
間違いがあったら絶対に自分たちで修復しようとしないですぐにジャッジを呼ぶ。
これを対戦前に100回暗唱しておいてほしい。
ー(多いな…)
実はこんな時もジャッジを呼ぼう
カードを落としてしまった時
ーあ、カード落ちちゃった。拾います。
あーストップ!まって!拾わないで!!
ーいや、これくらい良くない?
いま落ちたカードは、どこから落ちたカードなのか、本当に見えていいカードだったのか、その辺を対戦相手に確認を取らなきゃいけないんだ。だからカードが落ちたときも必ずジャッジを呼んでほしい。
ーへえ!たしかに!
対戦相手のマナーが悪い時
ーなんだこの人…僕のカードめちゃめちゃ勝手に触ってくるし、言葉遣い悪いし、すごく気分悪いな…これってルール違反じゃないのかな。
そんなときもジャッジを呼んでほしい。
ポケモンカードには「フロアルール」というものがあり、お互いに気持ちよくプレイするための約束が書かれているんだ。
悪質な非紳士的行為に対してはフロアルールでペナルティが定められていることもある。
ーへー!そうなんだ!
時々、相手が年下やポケカ女子なのをいいことにわざと威圧的な態度をとって相手を緊張させようとするプレイヤーもいる。
上級者にも初心者にもそういう人は一定数いるんだ。
ーそうなんだ…。
そういう人がいたら速やかにジャッジを呼んで対処してもらってほしい。それによってポケカのことを嫌いにならないでほしいってといぶろにも書いてあったからね。
ーといぶろ?ちょっとよくわかんないな。
対戦相手に疑わしい点があった時
ーなんかこの人、こっちが有利になってからすごい挙動不審なんだよなー。
って、アレ?とりひきで3枚手札増えた!?あとさっきまでベンチにいたテテフがいなくなってる気がする…!そういえばハイパーボール5回使われた気もするし、スリーブの端っこが規則的に汚いなー。
さすがにジャッジを呼んでくれよ!!
プレイエラーではない故意の不正行為に対しては、ミスよりも重いペナルティが課されることもある。
不正行為をするプレイヤーがいるとみんなが気持ちよくポケモンカードをすることができないからね。
ーたしかに!!なんだか腹が立ってきたぞ!
ジャッジの呼び方
ーよーし!タイミングがわかったからジャッジを呼ぶぞー!
「ジャッジ〜!!ジャッジジャッジ〜〜!」
ちょっとまつんだポケカ初心者くん!
ーえ?なに?もうわかったから帰っていいよ
違うんだ。ジャッジを呼ぶタイミングと同じくらい重要なのがジャッジの呼び方だよ。
ー呼び方?大声で呼ぶだけでしょ?
厳密に言うと、呼ばれて来たジャッジとの話し方だね。
いままさに対戦していた君たちと違って、ジャッジは全く状況がわからないまま呼ばれる。
だから順序よく説明しないといけないし、それをすることではやく対戦が再開できるようになるよ。
ーへえ!はやく対戦再開しないと時間がなくなるから、冷静に説明しないとな!
ジャッジへの話し方
ジャッジは呼ばれると、まず【ジャッジを呼んだプレイヤー】から話を聞き、
そのあとで【呼んでない方のプレイヤー】から話を聞くという決まりになっているよ。
両方で同時に喋られるとわからないから、必ず話を聞かれている人以外は静かにしていてほしい。
あとで必ず言い分の違いは確認するからね。
ジャッジに説明するときは
・現在どちらのターンなのか
・いま何のカードをプレイしているのか
などの状況を冷静に説明しよう。
感情的に話してもプレイの再開が遅くなるだけだから賢くないよ。
ーたしかに!怒ってる間に時間なくなるから怒るのは本当に意味がないね!
裁定の決定とペナルティの通達
ージャッジに状況を説明し終わったらどうなるの?
例えば、本来あるべき場所以外にカードがあった時など、それを正常な状態に戻す処理をするんだ。
そしてその後、両者のバランスを取るためのペナルティが下される時がある。
ーペナルティって?
まずは公式サイトのペナルティクイックチャートを見てほしい。
ここに多くのパターンのペナルティの目安が書かれているよ。
プレイエラーによって本来生じなかったはずの有利/不利ができてしまった際に、このペナルティを利用して両者のバランスを保つんだ。
ーじゃあジャッジを呼べば必ず平等な状態に戻るんだね!
必ずしもそうではないんだ。
実際の対戦ではより複雑なケースや、いくつかのエラーが複合しているケースもある。
そういう難しいケースの場合はエスカレーションといって、複数のジャッジで判断することもあるけど、
ペナルティを使って「バランスをとる」ことはできても完全に元には戻せないケースもある。
だからやっぱりエラーを起こさないように気をつけるのが一番だよ。
ーわかった!!
上告はプレイヤーの権利
ーこのケースでサイドペナルティなのが納得いかない!!もっと軽いはずだよこのエラーは!!
上告するかい?
ーえ?上告?
ジャッジの裁定に不満があるとき、より上位のジャッジに再度裁定をしてもらうことができる上告という権利をすべてのプレイヤーが持っているんだ。
最終的にはマスタージャッジによる裁定となって、マスタージャッジの裁定はそれ以上上告することができない。
自分の中に確固たる根拠があってジャッジの裁定が違うと思うなら、
あとで文句を言うよりもその場で上告する方がいいケースもあるよ。
ただし上告すると、再び上位ジャッジに対する状況説明とヒアリングがおこなわれるため、
対戦時間が少なくなってきてしまうことも覚えておこう。
また、プレイヤーがジャッジに対して、対戦相手へのペナルティを要求することは認められていないので気をつけよう。
最後に「ジャッジも人間」
ージャッジってすごい人なんだね。
ジャッジはみんなが気持ちよくポケモンカードをして、楽しくイベントを終えてもらえるように、
様々な準備をして頑張っているよ。
でもジャッジといえど人間だから、残念ながら間違うこともあるし、
ポケモンカードの複雑な状況において、全てのジャッジが同じ裁定を出せるわけではないんだよ。だから…
ーふーん、でもそれって当たり前じゃん?
サッカーとか他のスポーツだって、人間が判断したら必ずいつか間違うこともあるじゃん!
そこまで含めての競技ってことでいいんじゃないかな!!
…
ポケカ初心者くんを助けるつもりが、
なんだか私が助けられてしまったようだ…。
あれ、ちょっと、目にゴミが入ってしまった…。
ージャッジのこといろいろわかったし、僕も次はジャッジやってみようかなー!
あ!そういえば前にたいあたりジムのロロたんぬさんがそんな記事書いてたな!
よーし、あとで読んでみよ〜〜!!
おしまい