おはこにゃばちにんこ。
ロロたんぬです。
…最近。
ポケカの買取金額がすごいことになってるみたいですね。
や、自分もその立役者的な立場だったりするのですが。
僕なりに、ロロたんぬ的に、
ない知識を振り絞って、
どうしてこうなったのか、考えてみようと思います。
……題して。
ポケモンカードから学ぶ古物商経済学(持論)
のお時間です。
古物商とは
そもそも、カードショップ、古物商とは。
古物営業とは、古物営業法第2条第1項で次のように定義される。
・古物を売買し、若しくは交換し、又は委託を受けて売買し、若しくは交換する営業であつて、古物を売却すること又は自己が売却した物品を当該売却の相手方から買い受けることのみを行うもの以外のもの
~中略~
以上より、営業であって、前述の「古物」を、買い取りかつ売却(レンタルを含む)するもの、交換するものおよび手数料等により委託売買するもの、は原則として古物営業に該当する(これらの売買をインターネット等の通信手段により行うものを含む)。
わかりやすく言うと、
ポケカを買い取って、ポケカをショーケースで販売して、
利益を得ることを、古物営業と呼ぶらしいです。(ざっくり)
たとえば、
800円でグズマくんを買取して、
1000円でグズマくんを販売したら、
200円の利益が出るわけですね。
たとえばたとえば、
3000円でカプ・テテフGXのRRを買取して、
5000円でカプ・テテフGXのRRを販売したら、
2000円もの利益が出ます。
こういった、利益の積み重ねで、古物商は成り立っています。
市場価格が決まる話
では、その市場価格ってどうやって決まるのでしょうか。
グズマくんが1000円の男であると決めたのは誰でしょうか?
テテフちゃんが4000円のポケモンであると決めたのは誰でしょうか?
最近のポケカの物流のイメージをストーリーにしてみます。
ここに。
3人のプレイヤーと、3人の古物商がいます。
プレイヤーAさん「昔安く手に入れたグズマくんを持て余している。売りたいくらい。」
プレイヤーBさん「必要最低限のグズマくんを確保したが、最近使い道が増えたので、もう少し持っておきたい」
プレイヤーCさん「グズマくんが足りない!!!グズマくんがほしい!!!どこへ行ったんだグズマァ!!!」
古物商1「グズマくんを持て余している。たくさん売りたい。」
古物商2「グズマくんをある程度在庫として持っているので、あんまり気にしてない」
古物商3「グズマくんが足りない!売れるカードだってわかってるのに!!どこへ行ったんだグズマァ!!!」
プレイヤーA,B,Cさん、古物商1,2,3さん、それぞれ悩みや考え方があるようです。
…どうやら、少し似てる部分があるみたいですが。
古物商1さん「たくさん在庫があるので、グズマくんを特価300円で売ります。どうぞ。」
古物商2さん「相場通り、500円で売ります。」
古物商3さん「グズマが足りない!400円で買取をしよう!!」
プレイヤーAさん「グズマ買取400円!!?全部売ったろ!!!」
プレイヤーBさん「グズマ300円!?全部買ったろ!!!」
プレイヤーCさん「しまった!Bさんに先を越されて古物商1さんの特価がなくなってしまった!古物商2さんのお店で買うしかない…」
古物商1「グズマの在庫数がそこそこになった。500円の販売に戻そう。」
古物商2「グズマの在庫がなくなってしまった!!どこへ行ったんだグズマァ!!」
古物商3「グズマくんを買い取れた……だけど、相場通りに売ると利益がなさすぎるから600円で販売しよう……」
そこに、新規プレイヤーDさんが現れます。
プレイヤーD「ポケカを新しく始めたんだ。グズマって4枚必須なんだろう?買うよ。」
古物商1さん「500円のグズマが全部なくなった!!!!」
さらに、新規プレイヤーEさんが現れます。
プレイヤーE「ポケカが最近盛り上がってるって聞いたので、ぼくも始めてみようと思います。グズマ600円かぁ…でも背に腹は変えられない。これを買います。」
古物商3さん「またグズマがなくなった!!!どこへ行ったんだグズマァ!!!」
結果、プレイヤーA,B,C,D,Eさんは満足する量のグズマくんを手に入れましたが、
古物商1,2,3さんのお店からグズマは消えてしまいました……。
さて、ここで「グズマくんの相場」が変動しました。
・500円では売れすぎる
・600円でも買う人がいる
となると、次のグズマの販売金額はおそらく600〜700円に設定されるでしょう。
これが需要と供給、というお話です。
たくさんほしい人がいれば、高くても買うし、
たくさん売りたい人がいれば、少し安くする。
というふうに、価格は変動していきます。
需要と供給の曲線
では、どんな時に価格は上がり、
どんな時に価格は下がるのでしょう。
ここで、みなさんおなじみ?の需要と供給の曲線が出て来ます。
需要の曲線→青。値段が安いほどたくさん買いたくなり、値段が高いほどあまり買いたくなくなります。
供給の曲線→赤。お店は、高く、たくさんのカードを売りたいです。安い値段では、あまり売りたくありません。
この曲線が重なったところ。この”均衡点”が「相場」です。
需要が増える その1(量)
プレイヤー「グズマが欲しい!」
グズマが欲しいプレイヤーがたくさんになると、
多少高くても、手に入る方法を優先するようになります。
この時、青の曲線は、”たくさん手に入れたい”ので、上に動きます。
プレイヤー「ビッケは使わない…」
ビッケが使われなくなると、安くても、買わなくなります。
この時、青の曲線は、”必要がなくなる”ので、下に動きます。
需要が増える その2(質)
プレイヤー「ディアンシー◇が欲しい!」
デッキに1枚だけ入れたいディアンシー◇ですが、3ボックスに1枚の確率と、なかなか手に入りません。
そのため、たった一枚を手に入れるために、プレイヤーは高くても買うようになります。
この時、青の曲線は、”高くても1枚ほしい”ので、右に動きます。
プレイヤー「レスキュータンカ再録!」
どのデッキにも1枚入れたいレスキュータンカですが、再録回数が多く、持て余しているプレイヤーが多いです。
そのため、安くても買う必要はありません。
この時、青の曲線は、”安くても買わない”ので、左に動きます。
供給が増える その1(量)
古物商「たくさんグソクムシャGXの買取がきた!」
光を喰らう闇をたくさん開封したプレイヤーがグソクムシャGXをたくさん買取に出します。
すると、在庫がかなり多くなるので
店舗側は”不良在庫をなくすため”に安くても売りさばきます。
この時、赤の曲線は、”たくさん売りたい”ので、上に動きます。
古物商「ラランテスが全然足らない!」
すでにパックが絶版となってしまっているラランテス。
需要が高まっている中で、売り切れを発生させてしまうと、
「このお店は必須パーツが集まらない」とレッテルを貼られてしまいます…。
この時、赤の曲線は、”あまり売りたくない”ので、下に動きます。
供給が増える その2(質)
古物商「大会上位プロモカードの買取がきた!」
限られた人しか手に入れられないプロモーションカード。
店舗側はプレミアをつけて”この値段で買うならどうぞ?”という価格を提示します。
この時、赤の曲線は、”カードに付加価値を持たせる”ので、右に動きます。
古物商「リーリエですぎじゃない…?」
リーリエは収録回数が10回近くに登り、非常に出回っているカードです。
そのため、店舗はリーリエに価値を持たせることはなく、
ストレージに10円で置かれてしまう、などの事態になります。
この時、赤の曲線は、”カードに価値を見出さない”ので、左に動きます。
高騰している実例
シロナでいうとこういう感じ。
デッキにたくさん使いたいカードなのに、
パックはもうポケモンセンターくらいでしか買えない……。
これが、ロケット団のいやがらせになると……!!
もう地獄絵図です。
今後の展望 と まとめ
現在はGXスタートデッキの発売のおかげで、
新規ユーザーが一気に増え、
需要が上向きに、非常に伸びている状態です。
それでいて、”多少高くても買う”層が少なからずいるため、若干右向きにも動いています。
供給は、パックがほとんど品切れとなっているため、
下向きに動き続けています。
ロケット団のいやがらせ は希少価値が高く、ラランテス、ニンフィアGXは絶版のため、
右向きに動く傾向があります。
いまのポケモンカードは相場が高くなる要因しか持ち合わせていないため、
しばらくは高くなる方向に動き続けるでしょう。
どうしたら安くなるのか?
これを待ち望んでいる人も多いと思います。
答えはこの記事を読み返せば、簡単な話だと気付くと思います。
……需要の低下と、供給の過多です。
◯需要の低下
悲しいことですが、プレイヤーが減ると、買い手がいなくなるため、
グラフは左、下の方向に動きます。
タイミングとしては、
・ポケカに飽きた
・大型大会が終わった
この二点が挙げられると思います。
◯供給の過多
パックの再販、がこれにあたります。
既存のパックでも、パックがたくさん発売されれば、
供給のグラフは上向きに動き、相場は下がります。
しかし、パックの再販は未定……いつになるんでしょうか……
以上。
ざっくりとまとめてみました。
これが理解できると、
世の中のカードゲーム以外の”高騰”も読み解けるようになるかもしれません。
ではではd(℃。)