ひらじです。

先日のCL横浜で新拡張パック シャイニースターVが発表されましたね。
いつものシーズン末賑やか再録パック、ともすればおそらくその次には新シリーズ(Eマーク?)の発売になるんですかね。
記事書いてる間にフシギバナVMAX/カメックスVMAXが発表されてました。次はEマーク!

そんな時期なのでDシリーズのカードデザイン等について振り返ってみようと思います。

なんといってもVMAX

VMAX抜きにDシリーズは語れないでしょう。


大っきい〜〜〜。そして強いのだ。

かつての過剰大打点の代名詞とも言える300ダメージを平然と耐え、自身は大体のVやGXをワンパン出来る程度のダメージを叩き出す。
デカさ=強さを体現したようなカード達。強い代わりに取られるサイドもでっかく3枚。

VMAX(およびタッグチーム)が抱えた問題

この「取られるサイドが3枚」というのがデザイン上の大きな足枷となります。
サイド3枚と言ったら1ゲームの半分です半分。
倒されたらゲームが半分終わるポケモンが軽率にワンパンされては、およそまともなゲームにはなりません。
さらにVMAXは場に出すまでに進化という手順を踏むため、タッグチーム以上にこの「ワンパンされては話にならない」が顕著になります。

故に剣盾シリーズのポケモン(VMAX達自身を含む)には、VMAXを軽々にワンパンできる打点は与えられませんでした。



▲『過剰打点でなんでもワンパン』がある種の伝統芸能となっていたリザードンですら、300という今や”ちょっと物足りない”大打点に留まった。

”場持ちが良い”という強さ

ポケカでワザを打つには、場にポケモンを出し、ワザに必要なエネルギーをつける必要があります。
バトルポケモンがきぜつさせられると、付いていたエネルギーもろともトラッシュされる為、新しいポケモンを出してエネルギーを付けないと次のワザを打てません。

バトルポケモンがワンパンされてしまう場合、この「次のバトルポケモンの用意する」という動きにかけられるのは1ターンだけになります。
引きが悪いなどで用意が出来なかった場合、ワザを使えず相手に番を渡す事になります。
(先にサイドを取り切った方が勝ちというルール上、これは当然不利な展開です)

一方ワンパンされないVMAXの場合、先発アタッカーが2ターン3ターンと相手の攻撃を耐えてくれるため、次のバトルポケモンも2ターン3ターンかけて用意できるわけです。
数ターンかけて良いのなら1ターン引きが悪くても次のターンに挽回が望めますし、先発のポケモンがきぜつする前に次のポケモンの用意が完了すれば、マリィやリセットスタンプで手札を荒らされても、途切れずワザを打つことができます。

“ワンパンされない”とは、ポケカの仕様上それだけでめちゃくちゃ強いのです。

強さの代償として無くなった物

サーチ手段

Dシリーズが始まりAシリーズがスタン落ちする時、かなり馴染みのあるカードが再録されずに消えました。
ハイパーボールです。

この汎用サーチカードのスタン落ちに代表されるように、Dシリーズのポケモンのサーチ手段はかなり控えめにデザインされて来たと思います。
とりわけハイパーボールのような、ゆるい条件で使えて進化前後どちらでもサーチできるようなグッズはありませんでした。

ただでさえVMAXの場持ちが良いのに、立てるのまで容易になってしまうと、先に盤面を作って妨害サポートを投げつけるゲームになります。
グッズのサーチ性能を抑える事で、VMAXを立てる為にはカードを引くサポートを使わざるを得なくし、それ以外のサポートの使用機会を程よく押さえ込んでるのだと思われます。
(その代わり博士の研究によりサポートで引く事は強化された)

ワザの多様性

「VMAXはデカイやつがデカイわざ打つだけ」という声をよく耳にしますが(というか僕もそう思いますが)、これも先述の妨害絡みの話に関係します。
場持ちが良いVMAXがバトル場に居座りながら「ダメージを与える」以外の事をし始めると、何かしらの”悪さ”をしやすいのです。
「デカイわざ打つだけ」以外が出来ちゃうとヤバイのです。


▲僕的にはかなり不穏なテキストだったカラマネロVMAX。悪タイプにとって3エネ付けるのが難しかったのと、環境デッキの展開力に妨害が追いつかなかったため許された…?

とばっちりを受けた非Vポケモン達

『場持ちがいいのでサーチを控えめにしてバランスを取ろう』、は場持ちが良いVMAXだから通用する話であって、ほいほいワンパンされる非Vポケモン達は見事にそのとばっちりを受けます。
非V冬の時代はもちろん三神のせいでもあるのですが、サーチ性能の抑制は更なる向かい風でした。
特に2進化で殴るデッキなんかは目も当てられません。サーチが弱体化した中でひーこら頑張って立てても、何故かHPラインがSM時代からほぼ据え置かれている為容易にワンパンされてしまいます。

タマゴはいいぞ

そんなわけで僕の評価がめちゃくちゃ高いカードがしあわせタマゴです。

付いているポケモンがきぜつした時の手札が7枚になる!7枚!
サーチが弱体化したとは言え、これだけ引ければ大概なんとかなりそう。

剣盾シリーズではないですが、同じきぜつトリガーで展開補助をしてくれるカードとしてオドリドリGXやメイがあります。

これらのきぜつをトリガーにする強力なカード達、言わずもがなきぜつできる回数の多い非Vポケモンと相性がいいです。
サーチが弱体化していてもこれらがあればまだまだ非Vの未来は明るいぞ!
(ほんまか)(オルタージェネシス)(3回きぜつで負け)

まとめ

・VMAXつよい。デカイは強い。
・代わりにポケモンサーチ手段が弱体化された。
・「VMAXはデカイわざ打つだけ」と言うよりはそれ以外はあんまりやっちゃだめ
・非V2進化にもう少しHPをください・・・。
・タマゴはいいぞ。

次のEシリーズではどのような展開になるのか楽しみですね!
以上、Dシリーズのカードデザイン考察でした!