ひらじです
今回はタイムゲイザー/スペースジャグラー収録のレジギガス達を使用したデッキをご紹介!

新カード:レジギガス


なかなか唆る特性「こだいのえいち」を引っ提げてやってきた新カード
毎ターントラッシュから、基本エネ指定すらなく3エネを好きなポケモンに付けるという破格のエネ加速特性を持っています。
代償として、場にレジ◯◯◯を自身含めて全6種揃えなければいけないというエクゾディアめいた起動条件となっています。
また、現行スタンダードではスカイフィールドのようなベンチを広げる手段は(ムゲンゾーン除き)存在しないため、必然的に場は全てレジで埋まる事になります。
それら条件のため
・タネとは言え、6種類ものポケモンのサイド落ちをケアする必要がある
・「うらこうさく」や「はたらくまえば」のような強力なシステム特性には頼れない
・アタッカーになるのはレジの誰かである

という、構築・運用共になかなか高めのハードルを課せられています。
たまんねぇなぁ!

色々試してみての所感

まず感じたのは、エネルギーをトラッシュに落とすハードルの高さ。バトコンくれバトコン
現行スタンでエネルギーをトラッシュに落とすには必ず手札を経由する必要がある上、トキワの森のような手札を好きにトラッシュするスタジアムもありません。
つまり「エネルギー」と「エネルギーをトラッシュする手段」を同時に手札に揃えなければならず、その為には両者の枚数を潤沢にする必要があります。
また、ワザを撃つためのエネルギーを特殊エネルギーだけで考えた場合、レジギガスなら「ツインエネルギー2枚+1エネ」、他レジなら「オーロラエネルギー2枚+1エネ」と、いずれもデッキの4枚中2枚をトラッシュに落とす事に依存してしまい、序盤でこれを達成するのはなかなか困難でした。

更に感じたのは「不器用さ」。
インテレオンやらビーダルやらスターバースやらを使ってて完全に感覚が麻痺していましたが、ほぼサポートだけで回すデッキってそんな器用な動き出来ないんですよね。
基本的にはドロサポ使って引いたカードで戦えないといけない。
そのため、手札に来た時に使えない可能性のあるカードは極力採用を控える必要があると判断しました。

そんな感じで辿り着いたのが今回ご紹介するデッキです

デッキレシピ:レジギガス


【デッキコード】p2MyM2-5qJHx8-2yppMy

戦略概要

レジを並べてエネルギーをトラッシュして「こだいのしきたり」→「きょだいなキバ」を擦り続けるのが基本戦略。
レジエレキにふうせんを付ければ逃げ0になる→新しく出したレジドラゴをバトル場に出せる。
浮いた手張りエネはレジギガスに蓄えていき、崩れたスタジアムのような搦め手でこだいのしきたりを封じられるような状況へ備える。
(盤面を崩された次の1ターンを手張りレジギガスで殴れるのであれば、盤面の修復に2ターンをかけられる)
中盤以降にはトラッシュにエネルギーが十分量落ちてワザの選択肢が増えるため、相手や状況に応じてアタッカーを切り替えていく。

キーカード解説

レジドラゴ(きょだいなキバ)


メインアタッカー兼申し訳程度のドローエンジン

先述の「必要エネルギーがトラッシュに落ちない問題」を解決しようとした時の選択肢として
・レジギガスに寄せる(ダブルターボエネルギーの採用)
・他レジに寄せる(基本エネルギーの採用)
の2択が考えられますが、レジギガスにダブルターボを付けて殴ってもしょっぱい打点しか出ないため後者を採用。
非Vならワンパン、V/VSTAR/VMAXも2パンは出来るため悪くない打点。
特性はやや控えめながら、アタッカーが内蔵しているドローエンジンとして考えれば悪くはなく、このデッキは手札を捨てるカードが多い為噛み合いも良い。

メインアタッカーなので一番倒されやすく、倒された後に次をすぐに出さなければ「こだいのえいち」を使えないので3枚(ドラゴンエナジーの方と合わせて4枚)

レジドラゴ(ドラゴンエナジー)


既存のほうのレジドラゴ。
タネVであればワンパン、ベルトを付ければHP270までのVSTARもワンパン、その代わり要求エネが重い。
基本的にワザが使えるのは中盤以降のため1枚だけ採用。
ポケモンのサーチ手段は豊富、かつサイド落ちケアも搭載しているので欲しい時に240ダメージを出す再現性は高い。

レジギガス


サブアタッカー兼デッキの要
基本的には特性でレジドラゴにエネを付けつつ、自身に手張りでエネを蓄えていく。
レジドラゴが頑張ってる間に3〜4エネ蓄えられると、特性が使えなくても手張りだけでワザが使えるようになるので安心感がある。
‪VMAX相手には積極的にぶつけたい一方、それ以外相手には基本的にレジドラゴをぶつけるので2枚。

レジエレキ


サブアタッカー兼逃げ要員
現スタンダードのレジで唯一の逃げ2。
ふうせんで逃げ0にしてレジドラゴきぜつ後にバトル場に出す事で、新しく出したレジドラゴを円滑にバトル場に出す。
他の逃げ3レジと違い、ふうせんさえ付ければ手張り不要で逃げられるため、その分のエネをレジギガスに付けていける。

また、ワザも雷弱点を突けたりベンチへの40ダメージで足りない打点を調整したりで優秀。

最初は1枚だったけどワザが優秀で1試合1回は使うので2枚になった。
また、レジギガス・レジエレキが2枚ずつ採用されている事により、相手にセイボリーを使われた時にこの2体をトラッシュすると「ふつうのつりざお」を使わずに盤面修復できるかもしれないという地味な効果がある。

レジロック/レジスチル/レジアイス


基本は置き物なので各1枚ずつ。
ワザを全く打たないわけではなく
・レジロックは闘弱点に280ダメージを出せる(主に対アルセウス)
・レジスチルはネオラントVをワンパンできる
・レジアイスはワンパンできないVを削りながら止められるかもしれない

ヒスイのヘビーボール


4枚
レジ達のサイド落ちケア用カード。
先述の通りこのデッキはドローサポートで回していくデッキのため、半端な枚数を採用してもいざ必要な時に手札に引き込む事ができない。
また、仮に各レジを2枚以上採用してもいずれかが2枚サイド落ちする確率はそれなりにあり、3枚採用は枠的に不可能。
よってレジ側の枚数を削り、ヒスイのヘビーボールの枚数を最大にする形に落ち着いた。

ふつうのつりざお


倒された、あるいは捨ててしまったレジを山札へ戻す用。
自身も序盤に捨てられがちであり、必要な時に確実に触りたい為4枚。
特に1枚しか入っていないレジでスタートしてしまい、逃げられぬまま倒されたりした時にスムーズにつりざおを使えないとそのままズルズル負ける事になる。
山からポケモンを持ってくるカードは大量に入っている為、山に戻したポケモンを即出す事も難しくない。
レジエレキやレジロックを弱点突ける相手に積極的にぶつけたり、ワンパン出来る相手にドラゴンエナジーを連打したりしたい。

ふうせん


初動で確実に貼る為に4枚
博士の研究などで手札を捨てながらガンガン引いていくので、ポケモンいれかえ等よりも盤面に出してしまえるこちらの方が便利。
特に1番バトル場に出したいレジドラゴは1番デッキに多い=1番引ける可能性が高い為、ドローサポートを打つ前にボールを使うならレジドラゴ以外を持ってくるべきであり、この場合ポケモンいれかえが手札にあってもバトル場にレジドラゴを出す事が出来ない。
ふうせんであればバトル場に貼ってからドローサポート使用→後から出したレジドラゴと入れ替え、が出来る。

こだわりベルト


非常に採用枚数の悩ましいカード。
メインアタッカーの打点が160なので、30加算しても倒せる相手は実はそこまで多くはならない。
それ以外で必要になってくる場面は
・ドラゴンエナジーでHP270までのVSTARをワンパン
・レジギガスで‪HP330までのVMAXをワンパン
・レジロックでおまもりが付いたアルセウスVSTARをワンパン
あたりであり、「まぁまぁ限定的だが、まぁまぁ遭遇する場面」といったなんとも言えない感じである。
また、このデッキは手札をどんどん捨ててデッキを引き進めていくので、必要なタイミングまで取っておくような事も難しく、かといって多く積んでも不要なタイミングで手札に来て腐るだけである。
そこで、ベルトの採用数を1枚にし、空いた枠に2枚目のレジエレキを採用した。
レジエレキが2枚になった事でワザを撃つ為に前に出やすくなり、ベルトでの+30ダメージの代わりにテラスパークでの40ダメージでダメージ調整を計る。
先ほど挙げた”ベルトが必要となる場面”は全て対V進化ポケモンであり、つまり1ターンは進化前のポケモンがベンチに居座るタイミングがある。
そのため「必要なタイミングでベルトを引き込む」よりも「テラスパークで先に40削っておく」の方が実行ハードルが低い。
1枚程度であればそこまで邪魔にはならず、テラスパークで殴るなら活躍場面も少し増えるため1枚は残留。
(120+160+どちらかに+30で310ダメージ、40+160+30で230ダメージ、40+240+30で310ダメージ、など)

デンボク


ドローサポートでデッキを回すにあたり、博士の研究4枚は確定として他に何を入れるか。
大抵のデッキではマリィになりそうだが、このデッキにおけるマリィは手札にあるエネルギーを山札に戻してしまうのが致命的に弱い。
色々試してみて1番優秀に感じたのがデンボク。
「1枚キープして残りを捨てる」というのが絶妙にこのデッキにマッチしており、ふつうのつりざおの様な捨てたくないカードをキープするのはもちろん、初動なら「クイックボールをキープして4枚引く→レジロックが引けたからレジアイスをクイックボールで持ってくる→クイックボールで手札が減らせたので更にりゅうのひほうで引く」のような小技もできる。
また、このデッキはドローサポートを打ち続けるのが生命線な為、単純に次に打つサポートをキープしてデッキを掘り進められるのも偉い。
かなり使い勝手が良いので4枚

マリィ


体感的にドローサポート8枚では止まる事が多いので9枚目として採用。
このマリィはあくまで「1番目・2番目に強いサポートを4枚ずつ採用してもまだ足りないので仕方なく3番目に強いサポートを追加採用している」に過ぎず、雪道と合わせて相手を止める事は目的としていない。
それを狙ってマリィを増やすと逆に自分のデッキが回らなくなる。
相手手札への干渉を捨てるのであればオニオンとかでもいいし、3〜4戦程度のジムバトルとかであれば多少安定感は犠牲になるが前のめりに勝てるボスの指令を増やすとかでもいいかもしれない。

頂への雪道


ジュラルドン‪VMAXを突破したりゲノセクトV他システム特性を止めたり。
崩れたスタジアムを剥がせないと詰むため、スタジアムはある程度厚めに採用する必要があるので3枚。

ツインエネルギー


メインアタッカーをレジドラゴに寄せた事に伴い、レジギガスでそこまで積極的に殴る事がなくなったので減らして2枚。
中盤以降1枚トラッシュにあればレジギガスがワザを打つには十分。

基本エネルギー草/炎/雷/エネルギー転送


各1枚
草炎2枚ずつから始めて調整の結果こうなった。
きょだいなキバに必要な草炎を満たせるエネルギーがオーロラエネと合わせて6枚、エネルギー転送と合わせると7枚中2枚引ければよいのでそれなりに現実的。
理論上は基本エネだけのきょだいなキバでジュラルドン‪VMAXを殴れる。

不採用カード

バトルVIPパス


確かに1ターン目にレジ6体を揃えやすくはなるが、エネルギーをトラッシュに落とせないのが難点。
このデッキは「エネルギー」と「手札をトラッシュできるカード」を手札に揃える事が肝であり、特にグッズはドローサポート使用後でも使えるため、手札を捨てる事ができるハイパーボールの方がパフォーマンスが高い。
また、1ターン目にしか使えないのでふつうのつりざおで戻したポケモンを持ってくる事が出来ないのも弱い。

回収ネット


ふうせんの項で書いたポケモンいれかえと同じ使い勝手の悪さがあり、最終的には全てふうせんになった。
入れ替え目的以外の回収ネットの役割としては
・ダメージの回復
・こだいのえいち複数回使用で一気に盤面を作る
があるが、前者は遭遇する機会がそう多くなく、そもそもレジがワンパンされなかった時点で大抵サイドレース有利になるのでわざわざ回復までする必要はない事が多い。
後者はレジギガスを手張りで育てていくという動きをするなら噛み合いが悪い(せっかく手張りしたエネルギーがトラッシュされてしまう)

トレッキングシューズ


リスト公開で突然出てきたヤバげなグッズ。
流石に試さなきゃいかんかなぁとは思ったものの、既に完成していた60枚から何を抜くかを考えた時に機会コストに見合うパフォーマンスは出せそうになかった為不採用。
このカードが明確に仕事をしたと言えるのは”トラッシュにエネルギーが不足している段階で”デッキトップがエネルギーだった時のみであり、かなり限定的。
それ以外の場合はデッキの総枚数を擬似的に減らしているだけである。
仮に「常にトップをトラッシュしてから引く」とした場合、1枚採用でデッキが58枚になるが、トレッキングシューズ採用のために何かを抜くと、その抜いたカード自身を引く確率は下がってしまう。
(例:4枚採用のカードAを1枚トレッキングシューズへ差し替えた場合、Aを引く確率は4枚/60枚=6.7% から 3枚/58枚=5.2%になる)
つまり「何かを引く確率を下げて、別の何かを引く確率を上げるカード」であり、引く確率を下げても良さそうなカードは見当たらなかった。
(基本エネルギーの枠を削ってオーロラエネルギーを引く確率を上げることも考えられるが、オーロラエネルギーサイド落ち時のリスクを考えると没)

おわりに

カード発表時から魅了されて詰めてきたデッキです。
初動のハードルのみやや高めですが、以降は非Vのみの盤面で中〜高打点を出していけるので結構なポテンシャルを感じました。
後1きょだいなキバが撃てる確率は体感3~4割くらい。

やっぱりクセが有って強い非Vは使ってて楽しいですね!
みなさんも是非使ってみてください!

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