おはこにゃばちにんこ。

ロロたんぬです。

いよいよ目前にせまったポケモンジャパンチャンピオンシップス。

ガチに勝ちに行く人もいれば、
遊びに行く感覚で楽しむ人もいると思います。

おそらく公式の配信もあることでしょう。

今回は、その配信を観ていて
面白い!」と思えるように、
ちょっとした知識を解説します。

2日目の日曜日、いわゆるday2の
2本先取によるトーナメント形式」についてです。

 

 

BO3という対戦形式

2本先取は、
「ベストオブ3」、略してBO3と呼ばれます。
最大3回戦を行い、勝利数の多い方がマッチ勝利となるルールです。

(普段みなさんが「一本勝負」として親しんでいるのは、
ベストオブ1、つまりBO1です。)

BO3は、一本勝負につきものである運勝ちが起こりづらく、
実力や有利不利が如実に現れるため、
大会の決勝トーナメントにふさわしいと言えます。

公式のページに詳細なルールについて書いてありますが、
大まかな部分を説明していきます。
(※公式の用語と違う言葉を使っていますが、
説明をわかりやすくするためです。)

対戦の流れ

まず、基本の流れです。

じゃんけんで先攻後攻を決める

1セットめ試合開始

負けた方が先攻後攻を決められる

2セットめ試合開始

片方が2勝の場合→試合終了

1勝1敗の場合→3セットめへ

2セットめで負けた方が先攻後攻を決められる

3セットめ試合開始

2勝した方の勝利

この3試合を50分でこなすことになります。

……ただでさえ30分1本勝負も満足に終わらないのに、
50分間で3試合なんて終わるわけない。

というわけで、各セットの投了と、
タイムアップ時の細かいルールがあります。

 各セットの投了

1セットめ、2セットめの途中、
「勝てない」と判断した場合、投了を選択し、
次セットへ移ることができます。
50分間で3試合こなすためにも、必要な判断です。

 1セットめでタイムアップの場合

サイド差がつくまで対戦を続行します。
サイドが少なくなった方のマッチ勝利

 3セットめ(両者1勝1敗)でタイムアップの場合

サイド差がつくまで対戦を続行します。
サイドが少なくなった方のマッチ勝利

 2セットめでタイムアップの場合

お互いのサイドが残り3枚以上なら、2セットめは無効試合。1セットめの勝者がマッチ勝利
片方のサイドが2枚以下なら、少ない方のセット勝利。
→2勝した方がマッチ勝利
→1勝1敗ならサドンデスへ。

 サドンデスとなった場合

ルール上での引き分け(相打ち)や、
2セットめのタイムアップ後に1勝1敗となった場合、
サイドを1枚置いた状態で試合をスタートし、サドンデスを行います。
→サドンデスの勝者がマッチ勝利

……わかりづらいですね。
図説します。

…どうしてこんなにややこしいことを、
初心者向けのブログ記事で書くのかというと、

これを理解しているだけで、

観戦が3倍面白くなるからです。

 

勝利条件の違い

各プレイヤーは、
上記の勝利条件を常に念頭に置きながら対戦を進行していきます。

ーーたとえば、3セットめ開始時、
残り試合時間が5分しかないとき。

互角な試合を行うならば、5分で取れるサイドはせいぜい1,2枚くらいです。
そのため、プレイヤーはサイドを取り切る勝利を見据えたプレイングよりも、
5分間でいかにたくさんサイドを取れるか?を意識しながらプレイをしていきます。

ゾロアークGXデッキなら、真っ先にワザ「ライオットビート」でサイドを取るプランを立てるでしょう。
追加のターンもあるので、あとは2ターン後くらいまで見据えたプレイングをすれば十分です。

ーーたとえばたとえば、2セットめ開始時。
残り試合時間が15分の時。

2セットめは、サイド2枚以下にならなければ、無効試合となります。
1セットめに35分かけ、辛くも勝利したプレイヤーはサイドが4枚とられないよう、15分間を耐え抜きます。
逆に、惜しくも敗北したプレイヤーは、4枚サイドを取って有効試合にしたいところです。

この場合、2進化GX主体の遅いデッキを使用していると、
逃げきることが容易ですが、
追いかける側の場合、かなり苦しい展開と言わざるを得ません。

さて。

残り時間によるプレイングの違いを説明しましたが、
これを逆算していくと、実は、すべてのデッキにおいて、
試合開始時にどのような時間配分で対戦するかを
組み立てることができます。

ここからが、僕が本当に話したかった
BO3を楽しむ知識」です。

BO3のプレイング

①ゲームスピードの比較的速いデッキ

ルガルガンGX+ゾロアークGX
ルガルガンGX+マッシブーンGX
よるのこうしん
ウルトラネクロズマGX+カラマネロ
レックウザGX+ミロカロス
ホウオウGX+バシャーモGX
など

相手の動きに関係なく、
攻撃力を利用してサイドを取っていくデッキたちです。
速いデッキ同士の対戦は50分間で3試合をこなせる場合が多く、
「とにかく2回勝つこと」に重きをおいて対戦をしていきます。

この手のデッキは先攻を取ることで有利になりやすく、
1セットを取ることができれば、2セットめを早々に投了することで、
3セットめを先攻で迎えることができます。

しかし逆に、1セットめで無理やり勝とうとして時間を使って負けてしまうと、
2セットめや3セットめで制限時間を迎えてしまう可能性があるため、
投了の判断タイミングが重要なデッキたちです。

②場をゆっくりと整えて、後半にまくるデッキ

ガマゲロゲEX+ジュナイパーGX
オーロットBREAK
サーナイトGX
ゲッコウガBREAK
カウンターエネルギー軸
など

相手の攻撃を受けながら、
場をゆっくりと育てていくデッキです。
対戦時間も1セットあたりが長くかかるため、
30分1本勝負では短いときがあります。
50分で3セットなんて、こなすのはなかなか難しいです。

そのため、速攻デッキと違い、1試合1試合を大事に戦っていきます。
先述の通り、1セットめを長くかければ、
2セットめは逃げ切ることができるため、
マッチ勝利に持ち込みやすいです。

逆に、1セットめが不利だと感じたら、かなり早い段階での投了が必要です。
2セットめで辛くも勝利できたとしても、
3セットめに入る前にタイムアップとなると、
サドンデスとなってしまうからです。

サドンデス(サイド1枚戦)では超絶不利なので、
できれば3セットめは通常にスタートし、
タイムアップ時にサイドが同数になるように気をつけてプレーをしたいです。

③相手の動きに合わせてプレイングを変えるデッキ

ニンフィアGX LO
ゾロアークGX+マグカルゴ
など

マジカルリボンや、センパイとコウハイ、じならしなどから、
デッキのサーチ回数が著しく多いデッキです。
スピードこそそれぞれの特色はあるものの、
これらのデッキの共通点は、
プレイングスピードを操作しやすいことです。

相手が速攻をしかけてくるなら、
同じように速度をあげて2勝を狙うように、
相手がゆっくり育ててくるなら、
速度を下げて50分で1試合をこなすようにプレーします。

3試合め、タイムアップまでもつれた場合に、
自分が有利になるか不利になるかを
きちんと考えて進行していく必要があります。

BO3を観るときは

BO3は、一本勝負のBO1と比べて、
より時間配分に気をつけてプレーをする必要のあるルールです。
配信を観るときは、選手たちのプレースピード、
投了のタイミングなどに気をつけて観戦してみましょう。
トッププレイヤーの思考を少し読み解けるかもしれません。

また、海外、世界大会のBO3では、
対戦の映像だけでなく、
参加選手のデッキレシピを60枚すべて観ることができます。
レシピを見ただけで有利不利を判断するのは難しいですが、
プレイヤーの振る舞いだけでなく、
試合展開も読み解けるヒントがあるかもしれません。

ではでは。出場する人も、しない人も。
PJCS、楽しんでくださいね!