おはこにゃばちにんこ。

ロロたんぬです。

イベントが開催できない日々が続いています。

昨年夏から始めたババロコ殿堂も、
しれっと1周年を迎えてました。

第一回ババロコ殿堂の考察と報告

ファンデッキイベントとして開催しつつ、
より競技目線で楽しめるレギュレーションとして、
ババロコ殿堂レギュレーションは追究を続けてきました。

現在のババロコ殿堂の殿堂ポイントはこちら。

ババロコ殿堂 殿堂ポイント解説!(2021/12/09更新)

しかし、新弾は次々と販売されつつも、
イベントを開催することができないため、
レギュレーションの精査ができてない状態です。

そこで、競技的に見たババロコ殿堂では、
今どんなデッキが強力なのか、検討していきたいと思います。

①V-UNIONの登場

8/20、スペシャルカードセットの発売により、
各種V-UNION(以下、Vunion)が使えるようになりました。

エクストラレギュレーションで既に騒がれているように、
超強力グッズ版バーネット博士こと「バトルコンプレッサー」が存在するおかげで、
先攻1ターン目からでもVunionの条件を満たすことが可能になっています。

殿堂レギュレーションでは、エネルギーをつける手段も豊富で、
後攻1ターン目でも3エネの大技を狙いにいくことが可能になっています。

1.ゲッコウガV-UNION


アクアパッチや「ひょうせつのまい」モスノウ、「ばくりゅう」カメックスがあるおかげで、準備は非常に簡単です。
「たつまきしゅりけん」が強力で、「アメイジングサージ」カイオーガを超える性能を持っています。

ババロコ殿堂では一時期、
このカイオーガに殿堂ポイントをつけたことがあり、
また、「キョダイレンゲキ」れんげきウーラオスVMAXも殿堂ポイントを検討したことがあるほどです。
それほどまでに「ベンチに大ダメージをばらまけるワザ」はシビアに検討しなければならない部分でした。
せっかく「コスモパワー」ネンドールが使えて、「セットアップ」シェイミEXで走れる楽しい環境なのに、
それを台無しにしてしまいかねないからです。

しかし、それは杞憂でした。
競技的に殿堂レギュレーションを見た時に、
・強力すぎるネンドールを使う側
・強力すぎるネンドールを倒す側
に分かれることは、さして問題ではなかったのです。

カジュアルイベントとして参加するババロコ殿堂では、「環境」というものを精査する必要がなく、
勝利のために、この「使う側」に回るか「倒す側」に回るかを考えるかまで検討して参加する人はごく少数だったのです。

同じ観点でゲッコウガV-UNIONを見た時に、
「たつまきしゅりけん」はベンチへのダメージを防ぐことで対策でき、
ベンチに出す条件も厳しく、費用対効果は対等であると考えられます。

2.ミュウツーV-UNION


問題はこちらです。
ここまで話してきた「ベンチへのダメージ」の争点は、ミュウツーV-UNIONには通用しません。
「サイコプロージョン」はダメカンをのせる”ワザの効果”であり、ダメージではないため、
防ぐのが非常に困難です。
そして、のせられるダメカンも16個と、ちょうどネンドール2匹ぶんなのです。

殿堂レギュレーションでは
「ほしくずのうた」ジラーチや「サイコリチャージ」カラマネロ、スタンでも「めいかいのとびら」こくばバドレックスVMAXが使用できることもあり、「サイコプロージョン」を使うのも容易です。

これを防ぐためには”ワザの効果”を防げる
「におうだち」ゴーリキー、「はがねのようさい」ドータクン、ビッグパラソルなどが挙げられますが、
「ベンチバリア」ミュウやバリヤードに比べると条件が厳しいです。

ただし、これが「きびしい」と感じるのは、
ネンドールを使う側の人の意見です。

ネンドールを使わない人、特に他のVMAXポケモンで戦う人にとっては、16個のダメカンはHPの半分にも満たず、進化前のVポケモンが狙撃される量でもありません。
ゲッコウガV-UNIONにも言えることですが、
対VMAXの部分で見た時に、決定打に欠けるのがこのV-UNIONの弱点とも言えます。

3.ザシアンV-UNION


他のV-UNIONと一味違うのが、ザシアンV-UNIONです。
「マスターブレード」で340ダメージを出すことができ、他のVunionに比べて対VMAX性能が高いことが挙げられます。

また、鋼タイプということもあり、
メタルソーサー、「メタルチェーン」ドータクンでのトラッシュからのエネルギー加速が可能で、
なおかつ、ドータクンは「ぬけがけしんか」ドーミラーによって後攻1ターン目の進化も可能となっており、
ゲッコウガV-UNIONやミュウツーV-UNIONよりも機動力に優れる点が評価できます。

ただ、動きが単調なのもザシアンV-UNIONの短所です。
エネルギーをたくさんつけて、大ダメージを出す…という動きなら、他のポケモンにもできますし、
ベンチに出す労力と比べるとやや見劣りする点も目立ちます。

4.総括

スタンダードよりも場に出す条件が満たしやすいエクストラ・殿堂ではありますが、”労力に見合わない性能”であることはどのVunionにも言えることかと思います。

「後攻1ターン目に出せた時の制圧力が…」という懸念もありますが、
後攻1ターン目からVunionを起動できるデッキにした時、2ターン目以降、もしくはVunionが倒された後のことを考えると、サブプランが残されるデッキはそう多くないはずです。

しっかりとサブプランを見据えたデッキを構築すると、即時起動するためのパーツは少し減り、安定感のある構築に寄せることになります。

机上論ではありますが、
V-UNIONは強力ではありつつも、殿堂レギュレーションにおいて敬遠すべき対象ではないと考えています。
ぜひ面白楽しいデッキを考案していただければと思います。

②その他、強力なデッキ

Vunion以外の強力なデッキを紹介。

1.ニンフィアVMAX+カクレオン


ババロコ殿堂の1番特徴的なポイント配分と呼べるカード、カクレオンを用いたデッキです。
この1匹で9タイプぶんを担保する「カラフルボディー」カクレオンで「ダイハーモニー」ニンフィアVMAXが猛威を奮います。
他にフェアリー、ドラゴンタイプのポケモンを追加すると400ダメージに匹敵する激ヤバデッキです。

カクレオンは、公式殿堂では禁止扱い。
試しに、2020年9月に殿堂ポイントを4点に変更したところ、「レインボーフォース」ゼルネアスがいい塩梅に強力になりました。
そのまま変更せずにいたところ、5月のイーブイヒーローズの発売によって状況が一転した、という次第です。

ダイハーモニーについても、無色3つ要求でありながら、トリプル加速エネルギーや、次元の谷+ダブル無色エネルギーorれんげきエネルギーによって簡単に使うことができます。
VMAX1匹+エネルギー1枚+ベンチポケモン1匹の条件で340ダメージはかなり緩い条件かと思います。

これによって何が起きるかというと、
“その他TAGTEAM、VMAXが活躍できなくなる”
ことが問題になります。
必死に絡め手で300ダメージを叩こうとする他の大型ポケモンたちが、いとも簡単にニンフィアVMAXに叩きのめされてしまうのは、あまりいただけない図です。

しかし、ニンフィアVMAXも最強というわけではなく、
鋼の非ルールアタッカーに対して、こちらは弱点をつかれる上に、ダイハーモニーが過剰火力すぎたり、
コントロールデッキや特殊エネルギー対策デッキに対応しきれなかったりと、
不得手なデッキもややあります。

確実に「the Tier 1」と呼べるクラスの強力なデッキタイプであることは間違い無いのですが、
規制をかけるほどのバランスブレイカーではないと考えています。
むしろ、VMAXが淘汰されることで、活躍できる非ルールデッキも多いのではないでしょうか…?

まだ登場してから数えるほどしかイベント開催ができていないので、しばらくは様子見の段階です。

2.れんげきウーラオスVMAX+サイラントラボ


エクストラでも人気のデッキタイプ。
エクストラで強いということは、殿堂でももちろん強力です。

エクストラでは後攻1ターン目の「ひるがえす」によって「がまんのかべ」ソーナンスを繰り出したり、
サイレントラボで妨害しながら強力なトレーナーズで展開したり、
ストロングエネルギー+「しっぷうづき」の170ダメージでほとんどの置物系ポケモンをボコボコにしていきます。

デデンネGXやクロバットV、ピカゼクTAGやゲコゾロTAGなど、
闘弱点のポケモンも多いため、こうかくレンズ+「キョダイレンゲキ」で大ダメージを与えることもできます。
ベンチバリアがもちろん有効ですが、これもサイレントラボによって簡単に無力化されてしまいます。

スタンダードのようなコントロールチックなインテレオンウーラオスの影はなく、闘ポケモンとしての真価を発揮しています。
エクストラよりも、置物系ポケモンのHPが低いため、「キョダイレンゲキ」による制圧力が顕著に高いことも挙げられます。

殿堂で組むことによってエクストラと変わる部分はほとんどなく、
「殿堂ポイントがあまるから」くらいの理由で「アビスハンド」オクタンの枠を「コスモパワー」ネンドールにするほどの余裕があります。
また、「がまんのかべ」ソーナンスの代わりに「かなめのふういん」ミカルゲを採用することも可能です。

ニンフィアVMAX+カクレオンに遅れをとるデッキタイプではありますが、「ニンフィアVMAXに勝てるデッキ」に勝てるのはれんげきウーラオスVMAXであり、”三つ巴”になりそうな予感がしています。

プレイヤーからも、れんげきウーラオスVMAXには殿堂ポイントをかけた方が良いのでは?という意見を多くいただきました。
今後も検討を重ねる必要があるデッキタイプです。

3.ニンフィアVMAX+れんげきウーラオスVMAX(+バシャーモVMAX)


カクレオンを抜きにして、
「1.の強い」と「2.の強い」を足し算したデッキタイプ。
れんげきエネルギーが共有できるため運用しやすいのが特徴です。
殿堂ポイントを割いてカクレオンを採用することもできます。
対VMAXにはダイハーモニー、対非ルールにはキョダイレンゲキで器用に戦うことができます。
ただし、採用されるエネルギーが特殊エネルギーだらけなので、特殊エネルギーを対策されると手も足も出なくなることがほとんどです。

4.ミカルゲ+ダストダス+VMAX


「かなめのふういん」ミカルゲと「ダストオキシン」ダストダスで相手の動きを妨害しながら、VMAXの単体性能で制圧していくデッキタイプです。
後攻1ターン目にポケモンコレクターから、ミカルゲ、ヤブクロン、アンノーンQと手札に加えることで「ダークグレイス」からグッズロック+特性ロックを押し付けることができ、その後も「ダークグレイス」によってゆっくりVMAXを育てることができます。

相性が良いVMAXがドラパルトVMAX。
ミカルゲ、ダストダスと共に月光のスタジアムの恩恵を受けることができ、
「ダイファントム」によって相手のネンドールなどを効率よく倒せて、「ひきさく」があるおかげでコントロール系のデッキに詰むこともありません。
「ニンフィアVMAXに勝てるデッキ」を研究していると、ウーラオス同様、このデッキの存在は脳裏をかすめます。

5.ザシアンV


いわゆる「スピードザシアン」。
ザシアンVだけでアタッカーを構成し、メタルソーサーやピーピーマックスを使って爆速でザシアンVを育てるデッキ。
「ブレイブキャリバー」で相手のVMAX前のVポケモンを倒すことができる点、ニンフィアVMAXをワンパンしつつサイドレースを有利に進められる点が評価できます。

グズマをたくさん使う余裕があるため、非ルールデッキ相手にも置物系ポケモンたちを倒しているだけでテンポを取ることができます。

ニンフィアVMAXにはリボンバッジがあり、一概に有利とは言えない点、
グッズロックや特性ロックに不得手な点が短所として挙げられますが、見れる範囲は広いです。

6.レスキューキャリー+アンノーン+アンノーンR


これをデッキタイプとして良いのかわかりませんが、一度使ってみて欲しい組み合わせです。
「おきてがみ」アンノーン、「RETIRE」アンノーンRを4+4枚採用し、1ドロー1ドローを繰り返しながら、山を掘り進めます。
レスキューキャリーが無条件2ドローになるので、山の回転率が非常に高いです。

後攻1ターン目の動きが非常に重要なデッキと相性が良く、バトルコンプレッサーを引きに行ってVunionを即時起動させたり、コンボパーツ以外のカードを全てこの手のドローに充てたりできます。

レスキューキャリーが登場してからイベントが開催されていないため、”ヤバさ”は確認できていません。
ユクシーやネンドールまでもが回収できるキャリーは、ババロコ殿堂でシビアに検討していかなければならないかなと懸念しています。

7.シャクヤ系コンボデッキ


殿堂ポイント制度を導入すると、サイドに触れるカードが非常に強力になります。
特にシャクヤは、サイド救出に加えて、手札の好きなカードをサイドに埋め直すことができるため、ジラーチ◇と絡めたコンボも可能にしています。

グラジオと同系のサポートですが、戻したカードをシャッフルしなくて良い点については、今後も目を光らせておかないといけない部分かなと思っています。

8.ボールガイ+山圧縮


最近ロロたんぬが勝手に注目しているのが、ボールガイ。
ポケモンコレクターなどの強力なサーチ系のサポートが豊富な殿堂において、ボールガイはある一点で差別化をしていることがあります。

ポケモンコレクターは、「たねポケモンを3枚」手札に加えるカードです。
それに比べて、ボールガイは、「グッズを3枚」手札に加え、「3枚以上のポケモンやエネルギー」手札に加えることができます。

これは、山札のカードを6枚減らすことができる、と言い換えることができるのです。
つまり何ができるの?という話なのですが、
「『コスモパワー』ネンドールによるドローの質があがる」
「山札を無作為に参照するカードがヒットしやすくなる(かっかざんなど)」
これを山札の圧縮と呼ぶのですが、それについては別の機会に。

まだ研究が進められていないので、「ボールガイと相性が良いのはこのデッキ!」と挙げるのは難しいですが、ゴージャスボール、マスターボールと豊富なボールが選べる殿堂レギュレーションで、このカードの存在はもはや無視できないレベルにきているのではないか?と注目している、という話でした。

9.その他、みなさんが考える最強のデッキたち


ここまで、特に目につくカードを取り上げてきましたが、まだまだ「日々強化されている」、「あっと驚くシナジーが生まれる」デッキは眠っています。

スタンダードのデッキにちょっとパーツを足すだけ、エクストラのデッキをさらに面白くするだけ、でもかなり強力なデッキが生まれます。
ぜひ、公式のカードリストとにらめっこして、自分のデッキがいかに強くできるか?という研究をしてみてください。

思いついたら、プロキシででも良いので試しに組んでみて、ババロコ殿堂に持ち寄ってもらえたら嬉しいです。
思いつかなくても、ロロたんぬに相談してもらえれば、貸出デッキとして提供できるようになるかもしれません。

まとめ

長くなりましたが、ロロたんぬが今”ババロコ殿堂環境”で意識している部分を共有できたかな?と思います。
次回開催はいつになるやら不明ですが、
イベント再開の際はババロコTwitter( @batolocobaba )で告知される他に、
どうやら、ババロコ以外でも楽しめる場があるとか…?

今後ともババロコ殿堂をよろしくお願いします!

ではではd(℃。)