おはこにゃばちにんこ。

ロロたんぬです。

キューブドラフトが盛り上がりを見せ、
お料理やらキッチンやらスイーツやらが盛り上がりを見せ、
デッキコンテストが盛り上がりを見せ。

対戦だけじゃなく、
ポケカ全体が盛り上がっている様子が身近に感じられて、
とても幸せに感じております。

そして、今回お話ししたいのは、
シールド戦を面白くしよう」。

昨年の拡張パック「ひかる伝説」から
根強く残るレギュレーション、”シールド戦”。
このシールド戦を開催するにあたり、
楽しみ方と、気をつけるべき点を取り上げていきます。
ちょっと難しい話になるので、
結論だけみたい人は、目次からどうぞ。

 

 

シールド戦とは

ここ半年でポケカを始めた人には、
聞き馴染みのない対戦形式です。

端的に言えば
「パックを開けてそのままデッキにする」
というルールです。

ドラフト戦も「パックを開けてデッキにする」点では同じです。

シールド戦とドラフト戦の違い

シールド戦
パックを開けたプレイヤーが、出たカードをそのまま使う。
構築が引き運に左右される。
ドラフト戦
パックから出たカードを一枚ずつ手持ちに加えて、隣の人に順番に回していく。
運よりも構築力が試される。

手に入るカードが違う点が、
ドラフトとシールドの違いです。

シールド戦を開催するメリット

・デッキがなくても、ほぼ手ぶらで参加できる
・キューブドラフトと違い、主催の負担が少ない
・ドラフト戦と違い、カードの所持者が明確

新弾発売直後、
まだカードが集まっていないタイミングの開催に
ピッタリな対戦形式になっています。

 

シールド戦の発展

ポケカ公式におけるシールド戦のルールは、

・カードパックを60~80枚手に入る程度に開封
・そこに基本エネルギーを加える
・40枚デッキを構築
・サイド4枚戦で対戦

その40枚の内訳は、
ポケモン15枚
トレーナーズ10枚
エネルギー15枚
が理想とされています。

しかも、この”トレーナーズ10枚”が、シールド戦をするにあたって、
かなり重要なポジションを占めるのです。

そのため、初のシールド戦の開催パックである「ひかる伝説」では、
1パック6枚入り、必ず1枚はトレーナーズ(or特殊エネルギー)でした。

しかも、手に入るトレーナーズor特殊エネルギーは
サポート
・リーリエ(ドロー系)
・ハウ(ドロー系)
・マーマネ(ドロー系)
・ポケモンブリーダー(ドロー系+回復)
グッズ
・ハイパーボール(サーチ)
・スーパーボール(サーチ)
・ダメージムーバー(回復+コンボ)
・スーパーポケモン回収(実質回復)
・ポケモンいれかえ(実質回復)
・ポケモンキャッチャー(決め手)
・エネルギー回収
特殊エネルギー
・ダブル無色エネルギー
・ワープエネルギー

と、かなり初級者向けの配分となっています。

また、ひかる伝説に収録されたポケモンたちのダメージは、
かなり綿密に練られているようで、
どのカードが強いか、研究が進むレベル。
https://pokead.jp/archives/20170728.html
↑シールド戦考察記事(筆 klovさん)↑

そのおかげもあって、ひかる伝説のシールド戦はかなりバランスのとれたゲームとなり、
一大ムーブメントを築いたように思います。

そのため、新弾が発売するたびに、
「シールド戦、やってみる?」
という話がのぼります。

…しかし、このシールド戦。
開催にはかなりの問題点があります…
これから、順番に説明していき、問題を解説していきます。

 

シールド戦の問題点

「新弾が発売したらシールド戦で遊んでみたい」
そんな声から、ひかる伝説の次の弾、
「超次元の暴獣」、「覚醒の勇者」を用いたシールド戦が
公認自主イベントとして開催されました。

しかしこのパック、シールド戦を開催するにあたって、大きな問題点を抱えていました。

“””デッキを作るにあたって、
必要なトレーナーズが何一つ入っていない”””

超次元の暴獣
ルザミーネ(回収)
虚ろの海(スタジアム)
喰いつくされた原野(スタジアム)
ダッシュポーチ(ポケモンのどうぐ)
カウンターエネルギー(特殊エネルギー)
(ねがいのバトンUR(ポケモンのどうぐ))

覚醒の勇者
グラジオ(サイドを見る)
サイキックメモリ(専用のポケモンのどうぐ)
ファイトメモリ(専用のポケモンのどうぐ)
のぞきみレッドカード(妨害)
カウンターキャッチャー(決め手)
(ワープエネルギーUR(特殊エネルギー))

ひかる伝説とうってかわって、特殊なトレーナーズばかり。
…これじゃ、デッキつくれないよ(´ ・ω・ `)

そこで、以下のレギュレーションでシールド戦が開催されました。
http://taiatari.net/other/735/
↑イベント告知HP↑

“””8枚、好きなトレーナーズを入れることができる”””

結果、ひかる伝説に収録されていたようなサポートを採用でき、
40枚デッキとして遜色ない構築にすることができるイベントとなりました。

 

ポケモンカードにおけるシールド戦の問題点は、
拡張パックだけでは対戦できない」こと。

本来、ポケモンカードは、
構築済みデッキを買う→拡張パックを買ってデッキを強化する
というプロセスを経て、デッキを作っていきます。
つまり、拡張パックだけで対戦することは想定されていません。

ましてや、「進化」というポケカ独特のルールがある関係上、
進化のラインが揃わなければ採用できない」ことが
構築のうえで、かなりのネックとなります。

どうすれば、バランスのとれたシールド戦を開催できるようになるのでしょうか。

シールド戦のバランス

次に、2/23にプレリリースイベントが開催された、
「禁断の光」シールド戦をおさらいします。

禁断の光シールド戦では、
・40枚デッキ、サイド4枚戦
・15パックを開封
・「ハウ」と「ハイパーボール」をはじめから支給
と、ひかる伝説シールド戦とは少し違ったルールで行われました。

ここで、
禁断の光に収録されているトレーナーズも見てみましょう。
サポート
・おじょうさま(サーチ)
・カルネ(回収)
・ジャッジマン(ドロー)
・ハウ(ドロー)
・フラダリ◇(妨害)
・ユリーカ(特殊)
・リーリエ(ドロー)
グッズ
・ハイパーボール(サーチ)
・ミステリートレジャー(サーチ)
・ふしぎなアメ(特殊)
・ポケモンいれかえ(実質回復)
・こだわりハチマキ(ポケモンのどうぐ)
・ポケモンキャッチャー(決め手)
・エネポーター(妨害)
・化石採掘マップ(サーチ、回収)
・なぞの化石(特殊)
スタジアム
・フラダリラボ(妨害)
特殊エネルギー
・ユニットエネルギー闘悪フェアリー
・ダブル無色エネルギー

種類数がとにかく多い。
15パック開封することで、すべてのトレーナーズが1枚ずつ集まると想定しても、
40枚デッキに対してドローできるカードが3枚と、やや心もとない量です。

そこで、運営はゲームバランスを整えるため、
すべてのプレイヤーに
「ハウ(ドロー)」と、「ハイパーボール(サーチ)」の配布
を行ったのだと見て取ることができます。

つまり、シールド戦をバランス良く行うためには、
パックから当たるカードを吟味し、
ゲームを進行する上で必要なカードを追加する
必要があるのです。

 

シールド戦に必要なカードとは

シールド戦を開催する場合は、
きちんと必要なカードが収録されているか、確認すべきだとわかりました。
では、最新弾「チャンピオンロード」を例に、
シールド戦に必要なトレーナーズを確認していきます。

チャンピオンロードには、以下のトレーナーズが収録されています。
サポート
・地底探検隊(ドロー)
・TVレポーター(ドロー)
・ぼんぐり職人(サーチ)
・マサキのメンテナンス(ドロー)
・モノマネむすめ(ドロー)
グッズ
・エネルギー循環装置(回収)
・エネルギーつけかえ(特殊)
・スーパーポケモン回収(実質回復)
・ふしぎなアメ(特殊)
・ふっかつそう(回復)
・フレンドボール(サーチ)
・ポケナビ(サーチ)
・ポケモンいれかえ(実質回復)
・ルアーボール(回収)
特殊エネルギー
・レインボーエネルギー

ドローカードは十分。
禁断の光にならって15パックも開封すれば、
5,6枚はドローカードを採用できるでしょう。
しかし、どれもデメリットをかかえているサポートです。
ハウの追加は検討してもいいかもしれません。

サーチ系。こちらはやや心もとない。
ぼんぐり職人はフレンドボールとルアーボールをサーチするもので、
ルアーボールはサーチ系ではない。
もう1、2種類、山札をサーチできるボールカードが欲しいところです。
ハイパーボールに加えて、スーパーボールを1枚追加するのも面白いと思います。

…あれ。「チャンピオンロード」って結構シールド戦向きなのでは。

 

では、もう一つ、準新弾「ドラゴンストーム」でも考えてみましょう。

以下のトレーナーズが収録されています。
サポート
・カキ(サーチ)
・カツラの一発勝負(ドロー?)
・ヒガナ(特殊)
・ワタル◇(サーチ)
グッズ
・アクアパッチ(特殊)
・いれかえフロート(回復)
・火打石(サーチ)
・竜の鉤爪(ポケモンのどうぐ)
スタジアム
・ヴェラ火山公園(妨害)
・喰いつくされた原野(ダメージアップ)
・せせらぎの丘(サーチ)

これはなかなかドローカードの乏しいトレーナーズです。
ハウだけでなく、マーマネ、ハンサムなどの多数のドローカードが欲しいですね。
特にカツラの一発勝負は、シールド戦において、
手札をこのカード1枚にできる状況がほぼなく、
死に札だと言っても過言ではありません。

サーチ系に関しては、ポケモンをサーチするカードが少ないため、
ハイパーボールだけでなく、
ミステリートレジャーや、ネストボールが欲しいです。
サポートのポケモンだいすきクラブもアリかもしれません。

「ドラゴンストーム」の方は、シールド戦にやや不向きだと言えます。

こんな感じで、必要なトレーナーズを吟味することで、
シールド戦をより面白いものにできます。

ここ最近では、ポケカデッキコンテストのため、
発売前から収録カードが分かっている場合が多いです。
開催前から、イベントに必要なカードを考えることができます。

 

シールド戦を面白くする(上級)

ここからは、ドローとサーチだけでなく、
もう一歩踏み込んでゲームを面白くする方法です。

これを理解しておけば、もし主催した際に、
「今回のシールド戦はつまらなかった」
と言われることは少ないと思います。

これも、シールド戦成功例から、考察していきます。

はじめに。
「禁断の光」と「ひかる伝説」には共通するカードがあります。

・ハウ
・リーリエ
・ハイパーボール
・ポケモンいれかえ 
・ポケモンキャッチャー 
・ダブル無色エネルギー 

ハウ、リーリエ、ハイパーボール。
この3枚は、デッキを構築するうえで基本となるカードです。
このカードたちなしでは、シールド戦は行えないでしょう。
ここまでは、前述どおり。

そして、さらに。
をつけた3枚のカード。
これは、基本となるカードであるだけでなく、
戦況をひっくり返すカードになります。

ポケモンカードにおいて、
自分の番に1度だけできる行動は、
・エネルギーをポケモンにつける
・サポートを使う
・にげる をする
・スタジアムを場に出す

この4つです。

特に、「エネルギーをポケモンにつける」行為は、
「ワザを使う」ことにも、「にげるをする」ことにも繋がり、
非常に大事な一手となります。

一度でもエネルギーをつけのがすと、
先攻と後攻の有利不利がひっくり返る、とまで言われます。

「エネルギーを1枚つける行為」を基準に、
をつけたカードを吟味してみましょう。

ポケモンいれかえ
・にげるを宣言せずに、ポケモンをベンチに下げることができる。
→エネルギーをはがさずに済む→1エネルギーぶんの不利を防ぐカード。

ポケモンキャッチャー
・相手のベンチポケモンを呼ぶことで、相手の”にげる”をなかったことにする。
→相手のはがしたエネルギーを無駄にする→1エネルギーぶん有利にするカード。

ダブル無色エネルギー
・1ターンに2個分のエネルギーをつけることができる。
1エネルギーぶん有利にするカード。

このように、
「エネルギーをつける行為」を基準に考えていくと、
このグッズたちは戦況をひっくり返すことができ、
文面以上に大きな意味合いをもつカードです。

「つまらないシールド戦」とは、
この「戦況をひっくり返す」ことができず、
一方的に試合が決まってしまっている場合がほとんどです。

つまり、おもしろいシールド戦を開催するには、
戦況をひっくり返すカード」が
どれだけ使えるかを突き詰める必要があります。

ここで、シールド戦におけるカードで、
大きな意味をもつカードたちを以下に挙げていきます。

ダメージムーバー、ふっかつそう、その他きずぐすりなど
ひかる伝説、チャンピオンロードに収録。
相手のダメージをなかったことにできる。
→1回ぶんの攻撃の不利をひっくり返せる=1ターンぶん(=1エネルギーぶん)有利になる。

スーパーポケモン回収
ひかる伝説、チャンピオンロードに収録。
相手のダメージをなかったことにできる。
→複数回ぶんの攻撃の不利をひっくり返せる=複数ターンぶん(=複数エネルギーぶん)有利になる。

クラッシュハンマー
相手の”エネルギーをつける”行為をなかったことにする。
1エネルギーぶん有利にするカード。

改造ハンマー
相手の場のダブル無色エネルギーをなかったことにする。
→1エネルギーぶんの不利を、1エネルギーぶんの有利まで2段階ひっくり返すカード

エネポーター
禁断の光に収録。
相手の場のダブル無色エネルギーを別のポケモンにつけかえる。
→1エネルギーぶんの不利を1エネルギーぶんの有利まで2段階ひっくり返すカード
(ただし、にげるエネルギーとして利用される場合がある。)

エネルギーつけかえ
チャンピオンロードに収録。
別のポケモンにつけたエネルギーを、必要なポケモンにつけかえる。
→1回ぶん無駄になったエネルギーぶんの不利を、イーブンに戻すことができる。

ワープエネルギー
ひかる伝説に収録。
にげるに必要なエネルギーを残しつつ、エネルギーを蓄える。
1エネルギーぶんの不利を防ぐカード。

ふしぎなアメ
禁断の光、チャンピオンロードに収録。
1ターンに1度しか行えない、同じポケモンの進化を2進化まで飛ばすことができる。
→エネルギーの数次第だが、攻撃開始までが1ターンぶん(=1エネルギーぶん)有利になる。

このように、
戦況をひっくり返すカード」は多いです。
シールド戦のように、1ターンにできることが少ないゲームでは、
戦況をひっくり返せるかどうか、は面白さにつながってきます。

新弾に合わせてシールド戦を企画する場合は、
この「戦況をひっくり返すカード」のある、ないにも注目して、企画してみると、
よりおもしろい企画として成功をおさめることができるでしょう。

先ほどのチャンピオンロードの例で言えば、
ハイパーボール、スーパーボールの他に、
戦況をひっくり返すカードとして、
ポケモンキャッチャーやグズマを採用すると、
とてもおもしろい試合展開が見られると思います。

 

結論 : シールド戦にとって必要なこと。

シールド戦は、限られたカードたちで行う、スーパー限定構築戦です。
その中で、ある程度の自由度や、やりがいを持たせるためにも、

・ドローソースがきちんと確保されているか?
・ポケモンやエネルギーを確実にサーチできるか?
・一方的な試合展開になりえないか?(上級)

明らかになっている収録カードリストから、
予測をたてることが必要です。

ただ闇雲にパックを開封して、デッキを組み立てるより、
一歩立ち止まって、
シミュレーションをしてみるのが良いかと思います。
必要ならば、友人の助けを得て、
意見交換やプロキシでの対戦もしてみるとなお良しです。

(ああ、このデッキには、
ハウとハイパーボールとポケモンキャッチャーが必要だ。)

と、必要なものが見えてくると思います。

 

最後に

さて、大変長くなりましたが、
シールド戦を開催するうえで、必要なノウハウがお伝えできたと思います。

ややシールド戦とは異なりますが、
7月に発売を予定されている、GXスタートデッキを用いての対戦は、
必要なカードが全て揃っていて、基礎の部分を見直すのにちょうど良いツールです。

上級編でも触れた「先攻と後攻の有利不利」を考えながら
プレーをしてみると良いでしょう。

まあ、何が言いたいって、
この「GXスタートデッキ構築戦」に話を繋げたいわけでありますが。
http://taiatari.net/event/2677/
↑イベント告知HP↑

 

ではでは。
よきシールド戦ライフをお送りください。d(℃。)