ポケモンカードには様々な自主イベントがあります。
そんな自主イベントを主催しているのは、才能とセンスに溢れた一部の人たちだけ…。
そう思ってはいませんか。
11月10日(土)に開催された『TRAINERS ACADEMY』(以下トレアカ)は『イベントを学ぶことができるイベント』です。そして今回のワークショップは、『参加者全員がイベントをつくる体験ができるイベント』です。
イベントページ【セミナー】トレーナーズアカデミー TRANERS ACADEMY WORKSHOP!
そんなイベントがあるということはつまり、考え方を学べば誰でも良いイベントをつくることはできるんです。
この記事では、私がトレアカで何を学ぶことができたのかを紹介します!
開会
品川駅から徒歩5分の会場で今回のトレアカは開催されました。
ワークショップをするためのミーティングスペースだそうです。 最初から六角形のテーブルが7つ配置されていました。
これまでのポケカイベントと違った雰囲気にワクワクが止まりません。
35名の参加者はA~Gの7つのグループに振り分けられ、そこに7人のファシリテーターが加わることで6人1組のグループになります。
知り合い同士が一緒になったグループもありましたが、最初はどのグループも緊張した面持ちで開始を待っていました。
セミナー『イベントってなんなのさ』
最初は、主催のCHANGさんによるセミナーです。その名も『イベントってなんなのさ』。
私もこれまで数多くのイベントを主催してきましたが、イベントを人からちゃんと教わるのは初めてでした。
今までは手探りで開催していたり、他のイベントの良いところを真似して開催していましたが、
このセミナーで、どんなイベントを主催するときにも必ず考えなくてはいけない「約束ごと」を学ぶことができました。
例えば、最初に考えなくてはいけない「ターゲット」の話。また、実際の中身は「ハード」と「ソフト」の2つに分けられるという話。その他、短い時間でしたが内容が凝縮されたセミナーでした。
私も他の参加者も夢中でノートをとっていました。こんなに夢中で勉強したのは久しぶりです。
是非この内容はトレアカに参加して聴いていただきたいと思います。
・イベントにおけるターゲットを決める重要性を学んだ!
・イベントの内容には「ハード」と「ソフト」があるということを学んだ!
・根本の考え方を学ぶことで今後の開催へのハードルが下がった!
ワークショップ①『ターゲットの設定』
休憩を挟み、ここからグループワークに入ります。実際に「お題」にそって各グループオリジナルのイベントをつくっていきます。
その前に、ともにイベントをつくっていくグループの自己紹介がありました。
最初は『つみ木式自己紹介』。
自分の名前をいう時に「私は〇〇さんの隣の〇〇さんの隣の…」リレーしていくことで、メンバーの名前を確実に覚えることができました。
次に、メンバーに『インタビュー』。ポケカをはじめたきっかけや、これまでに頑張ってきたことを知り、他のメンバーに他己紹介することで、お互いの距離がぐっと縮まったと感じます。
そしていよいよ、グループワークのスタート!
まずは、最も重要な『ゴールの設定』を行いました。
言い換えると「誰をどう喜ばせるイベントなのか」という部分です。
ここがぶれてしまうと、全体の軸もぶれてしまうので、全員が同じゴールを思い描けるようにたっぷり時間をとって話し合いました。
今回のお題は「初心者を楽しませるイベント」。
普段使っている単語ですが、あらためて「初心者ってなんだっけ?」「どういう初心者がいるんだっけ?」ということをひたすら話し合いました。
一括りに初心者といっても、大人と小学生では、状況が全然違います。カードゲーム経験の有無でも、教え方は違ってきます。
書き出してみると「初心者」の中にも多くの軸があることがわかりました。
そんな中で、私たちのグループがつくるイベントの対象は
「スタートデッキを買ってポケカを始めたばかりの小学生の初心者」
と決めました。
メンバーにお父さんが多く、イメージしやすかったことが理由です。
・初対面のメンバーのことを深く知ることができた!
・ゴールを設定することの重要さを学んだ!
・「初心者」の中にも様々な「初心者」がいることがわかった!
ワークショップ②『内容をつくる』
ここからは実際に「中身」をつくっていく時間です。
お題の中のワードを掘り下げながら、アイデアを出し合います。
例えば、「楽しいってどういうことだっけ」のような質問に対して「そういえばこういう経験があってこう感じた」と各メンバーの経験を話し合っていきながら
「だったら楽しいって感じるのってこういうときなのかも!」と考えをまとめていきます。
グループで会話しながら最初に決めたゴールに少しづつ向かっていく工程は非常にワクワクしました。
たまにセミナーの内容を思い出し、「ハード」の話に偏りがちだったら「ソフト」の話をしてみるなど、
午前中の道しるべのおかげでイベントをつくるまでに必要なことを漏らさずに話し合うことができました。
年齢も性別もバラバラな5人のメンバーはそれぞれ違う経験や着眼点を持っています。
話し合う中で私も「そんなアイデアがあるのか!」と思わされることばかりでした。
どんどんイベントが良くなっていく手応えを感じて楽しかったです!!
ここで、私たち7人のオーガナイザーに与えられたファシリテーターという役割について説明します。
ファシリテーターは『議論の案内人』です。
アイデアを出したり、議論を率先して先に進めたりすることはせず、メンバーから出てきたたくさんのアイデアをゴールに結びつけていく役割です。
会話が白熱していくうちにゴールから徐々にずれていくのを修正したり、メンバーがアイデアを出しやすい空気をつくっていくこともファシリテーターの役割です。
難しかったのは、メンバーから出てくるアイデアを「それはつまりこういうこと?」と意見の整理をしながら、
「このイベントのゴールに向かっているか」という方向の修正を同時に行うことです。
とても頭をつかいますが、非常に勉強になりました。
また、決められた発表の時間が迫ってくるにつれて、膨大なアイデアを一つの形に落とし込んでいくのはとても難かったです。
しかしこの経験はおそらくイベントをつくるとき以外にも役に立つことだと思うので、こんな貴重な経験ができて本当にありがたいと思いました。
・最初からアイデアを絞っていくのではなく、アイデアを出すことに専念することを学んだ!
・道しるべがあることで様々な方向からイベントについて考えられることを学んだ!
・ゴールを常に意識して会話していくことの重要性を学んだ!
ワークショップ③『発表』
いざ、話し合った結果を全員に発表します。緊張の瞬間です。
どのグル―プのイベントもそのグループ独特の良さがあり、今後自分でイベントを主催する際にも参考にしたいアイデアばかりでした。
グループのメンバーによって出てくるアイデアは全然違ったものになりますし、ファシリテーターによってまとめ方や発表の仕方も全然違う形になることを感じ、非常に勉強になりました。
私たちのグループの発表はこちらです。
「スタートデッキを買って対戦を始めた小学生」を対象にしたイベントです。
このイベントのゴールは、
「勝つ楽しみを知ってもらうこと」
そのために「自分のデッキを改造して強くするという経験をしてもらうこと」をコンセプトとしました。
このイベントの特徴は、
①「学校」を会場としているため、参加のハードルが非常に低いこと。
②「対戦」⇒「改造」⇒「フィードバック」という過程を2回行うことで、デッキが強くなる感覚を体験してもらうこと。
③学んだことを忘れないように改造の過程と今後の目標を「はかせのてがみ」として持ち帰ってもらうこと。
この3点です。
デッキ相談と同じように、デッキを改造して勝ちに近づく経験をしてもらう事が狙いですが、
改造したデッキで対戦し、その結果からまたさらにデッキを改造するという2回の改造をすることで、
「どうするとどういう変化が出るのか」に気づいてもらい、その楽しさを体験してもらう事ができます。
また、その過程をすべて記録して、最後に今後のデッキ改造の方針を「はかせのてがみ」として記して渡すことで、
「またデッキを改造して誰かに見せたい!対戦したい!」という気持ちにさせ、それがポケカを続けるきっかけになる。というのが狙いです。
短時間の会話でしたが、かなり楽しそうなイベントができたと思っています。
実際に実行するにはまだ細かいところを考える必要はありますが「初心者」「楽しさ」「続ける」という一つ一つのキーワードにしっかり対応しているイベントになっています。
肝心のタイトルだけ決めるのを忘れてしまったのが何よりの心残りです!!くやしい!!
・「コンセプト」「目標」などの項目に当てはめることでイベントの軸ができることを学んだ!
・意見を出して話し合うことで今まで使っていた言葉も深く理解できることを学んだ!
・イベントの作り方、良さの伝え方にも様々な方法があることを学んだ!
まとめ
トレアカでは参加者全員が、一つのイベントをつくり上げるという体験をすることができました。
そして、イベントをつくる過程でアイデアの出し方やまとめ方と知ることがでました。
もう一つ学んだ大きなこととしては、共同で一つのイベントをつくる体験をすることは、初対面の人同士の距離感もぐっと縮まるし、何より楽しいということです。
たった数時間の短い時間で、決められたお題に対して考えているだけなのに、全員が夢中でイベントをつくっていたと思います。
イベントをつくることは楽しいんです。
そして、自分たちでアイデアを出した自分たちの企画を、自分たちでやり遂げた時の達成感は半端じゃないです。
私を含め何人ものイベント主催者はその楽しさに取りつかれています。
是非、トレアカに参加された方はこの経験を活かしてどんどん新しいイベントをつくっていただけたら何よりだと思います。
また今回トレアカに参加できなかった方は、次回の開催があれば是非参加していただきたいと思います!